「サイバーラウンドアップ2023」として開催された今年の年次株主総会後の独占インタビューで、テスラのCEOイーロン・マスク氏は、完全自動運転(FSD)に関わる人工知能(AI)について、より詳しい情報を共有しました。マスク氏は、最近のChatGPTの人気を指摘し、FSDも近いうちに同様のレベルで人々の注目を集めることができる、と付け加えました。
FSDは「ChatGPTの瞬間」を迎える
CNBCのデイヴィッド氏が司会を務めた独占インタビューの中で、マスク氏は、テスラのFSDシステムが近いうちに一気にブレイクする「ChatGPTの瞬間」を迎えることを期待している、と述べました。独占インタビューでは、テスラのFSDやAIなど、さまざまなトピックが取り上げられました。
「テスラは、今年でなくても、遅くとも来年には『ChatGPTの瞬間』のようなものを迎えると思います。」
マスク氏は、長年にわたってFSDに関して多くの約束をしてきましたが、彼とテスラは何年もこのソフトウェアの完成納期を遅らせてきました。それでもマスク氏は、「いずれは必ず実現する」と常に前向きに語っています。
先月5月16日に開催された年次株主総会で、マスク氏はFSDベータ版の最近の進展についても語りました。彼は、完全自動運転によるテスラの現実世界のAI、つまり人工知能(AGI)の進歩が、特にテスラボットの登場によって大きな影響を及ぼすと期待しています。
2021年3月から2023年3月までの2年間で、テスラはFSDベータ版搭載車から膨大な量の自動運転データを蓄積しました。テスラによると、テスラ車はFSDベータ版を初めて展開して以来、約2億マイル(3億2千万km)を走行したとのことです。
「ChatGPTの瞬間」とは何を意味するのか?
マスク氏は、テスラのFSDがベータ版テストから進化し、人間のように運転できるようになれば、何百万人ものテスラオーナーが即座にそのソフトウェアを求めるようになると考えています。
昨年11月、テスラがFSDのベータ版のリリースを、オプションを購入した北米の全顧客に広げたとき、私たちはこのシナリオの片鱗を目撃しました。大勢のテスラオーナーが、FSDベータ版をテストするためのサブスクリプションプランを手に入れるために殺到したのです。
イーロン・マスクCEOは年次株主総会で以下のようにも語っています。
「完全自動運転が人と同じくらいになるのではなく、もっともっと良くなるんです。時間をかけて、人の10倍安全になるような、正直言って(人間の運転は)勝負にならないでしょう。」
マスク氏は、テスラAIがFSD付きAGIに進化することで、テスラ車の価値が一気に高まると考えています。マスク氏はまた、AI競争でテスラに匹敵する自動車会社は、現在、世界中を見回しても他にはないと考えていると述べました。
「ソフトウェアアップデートを行い、数百万台の車が突然、手動運転から自動運転に移行できることは、歴史上唯一最大の資産価値の上昇になると思います。突然、300万台の車が家まで自分で運転できるようになり、そうして500万台、そして1000万台と一気にふえるようになるのです。」
マスク氏のCNBCのデイヴィッド・フェイバー氏とのインタビューの一部を以下でご覧ください。
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