株価バク上げ?テスラ2024年度第1四半期決算説明会で語られたことまとめ

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Credit:Tesla
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テスラ(NASDAQ:TSLA)の2024年第1四半期決算説明会は、2024年4月23日(水)(米国日時)のマーケット終了後に発表された同社の2024年第1四半期アップデート・レター公開のあとに行われました。

テスラの2024年第1四半期の総売上高は213億ドル、自動車関連の売上高は173億ドルでした。また、2024年第1四半期の非GAAPベースの1株当たり利益は0.45ドル、GAAPベースのEPSは0.34ドルでした。テスラはまた、第1四半期に12億ドルのGAAPベースの営業利益、11億ドルのGAAPベースの純利益、15億ドルの非GAAPベースの純利益を計上しました。

2024年第1四半期総括

イーロン・マスク氏は、第1四半期の総括で冒頭の挨拶し、彼は、EVの普及率がプレッシャーにさらされており、他の自動車メーカーがハイブリッドに逆戻りしていることを認めまました。

一方で、テスラはそのようなことはしませんと宣言し、テスラの新モデルの立ち上げが加速しており、その中にはより手頃な価格の車も含まれていると言及しました。これらの車種は現行プラットフォームと新プラットフォームの両方を使用し、テスラの既存の生産ラインで生産されるとのことです。この新型車により、テスラの生産能力は300万台に達するはずとのことです。

マスク氏はまた、FSD V12の価値とその可能性を改めて強調しています。彼は、テスラの米国における月額99ドルのFSDサブスクリプションは、同社がFSDを顧客にとってより手の届きやすいものにするための方法であると述べています。

また、テスラは今年後半に「サイバーキャブ」と名付けた専用のロボタクシーを発表する予定であると述べ、また、テスラがおよそ35,000台のNvidea H-100を保有していることにも言及しました。

「私たちは本当に電気自動車の自動運転の未来に向かっています。ガソリン車に乗ることは馬に乗り、ガラケーを使うようなものになるでしょう」

FSD・ロボタクシー(サイバー・キャブ)

Tesla-robotaxi

FSDに関して各国の法規制をどのようにクリアしていくのかに関して、テスラは、自動運転車を受け入れている州はすでに少し出てきていとのことです。マスク氏は、FSDが人間が運転する自動車よりも格段に安全であることが実際に否定できなくなった後に、規制当局の承認が得られるはずだと述べました。

今のところ、マスク氏は自動運転車が人間が運転する車よりも非常に安全であるという決定的なデータを提供することが重要であると述べました。

マスク氏はまた、「テスラがフリート(車両群)を運用する」とも述べており、これは同社のロボタクシー・ネットワークを指していると考えられます。テスラのロボタクシー・フリートは、AirBnBとウーバーを組み合わせたようなものになると説明しています。

テスラのライド・ヘイリング(乗り合い)アプリ試作品
Credit:Tesla

マスク氏はまた、テスラのハードウェア5(HW5)が2025年末頃に同社の車に搭載されるはずだとも言及し、以下のように語っています。

「ハードウェア5は相当設計が進んでおり、来年末までには車に搭載されるはずです。」

イーロン・マスク氏や他のテスラ幹部は、同社が自動運転により注力していることを指摘し、このフリートの規模の目標は500万台から700万台の自動運転車になるということです。

また、イーロン・マスク氏はテスラがある大手自動車メーカーとFSDのライセンスについて協議中であることを認めました。ただ実際には長い時間がかかるので、今日FSDライセンスの契約を結んだとしても、おそらく3年後に自動車に搭載されるでしょう。他の自動車メーカーは、特定の先進技術を自動車に搭載するのに時間がかかるとのことです。

マスク氏は、何があってもテスラは自動運転を解決するとも述べました。

「たとえ明日エイリアンに誘拐されたとしても、テスラは自動運転を解決する。」

FSDの中国での発売予定については以下のように答えています。

「私たちが新車を販売していない市場がたくさんあり、私たちはまずそれを加速させることを検討しています。また、FSDは無改造でも相当うまく機能するので、FSDの展開はおそらく規制当局の判断に依存することになります。もちろん、FSDのための国別のトレーニングなど、取り組まなければならない問題もあります」

テスラのエネルギー事業

テスラのエネルギー事業が非常に有意義な進展を続けています。テスラ・エナジーのマージン(粗利率)は過去最高の24.6%を記録したことを受けて、CFOが以下のように発言しています。

「未来は非常に明るく、この仕事は非常にやりがいのあるものになるでしょう。」

テスラはまた、定置用大型蓄電池メガパックの稼働率が年間20GWhから40GWhに達すると予想しています。

廉価版テスラ(モデル2)

テスラの手頃な価格の車(モデル2)について、ラース・モラヴィー氏はイーロン・マスク氏の以前のコメントを繰り返しました。彼は、テスラがより安価なEVをより早く顧客に提供するために、将来のラインナップの発売を計画しているとのことです。

テスラはAI企業

イーロン・マスク氏は、テスラをAI企業として評価しなくてはならないと主張するアーク・インベストのコメントも繰り返しました。

「キャシー・ウッドが最も良いことを言いました。テスラはAI企業です。テスラを自動車メーカーとしてしか評価しない人は、テスラをよく理解していないだろう。私たちは「自動車」に「オート」を入れているのです。」

サイバートラック

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サイバートラックの大量生産の立ち上がりについて、テスラ幹部は、サイバートラックの生産が週1,000台に達したものの、課題は残っていると述べました。

テスラセミ

テスラセミの生産拡大について質問された幹部は、米国ネバダ州リノにある車両の施設が建設を開始したことを述べました。

テスラ車の販売

2024年のテスラの販売台数成長についての質問に対してイーロン・マスク氏は、テスラの今年の販売台数は昨年に比べて増加すると考えていると述べました。

また、テスラの車両をコピーする可能性のある中国の競合他社についての質問に対して、イーロン・マスク氏は、テスラが中国で今も存続していることを指摘するとともに、テスラの中国競合他社が何ができるかは分からないとも言及しました。

またユーザーニーズの季節性やマクロ経済圧力など、多くの要因が納車台数に影響すると述べました。マスク氏は、テスラの第2四半期の納車台数は良くなると思うと述べました。また、テスラの車両購入プロセスが複雑になりすぎていることを認め、テスラは、「1分以内に車を買う」ことができるよう、購入プロセスの最適化を目指すとのことです。

製造コスト

テスラのCFOは、オースティン(ギガテキサス)やギガベルリンでのモデルY生産のコストがカリフォルニア州のフリーモント工場のコストに迫っていると指摘しました。同CFOはまた、テスラが車両価格とサブスクリプションの「魅力的な融資条件」を引き下げており、これが今後のテスラ車の需要を後押しする可能性があると追加しました。

オプティマス(テスラボット)

オプティマスについて、このロボットが現在の工場生産の業務で使用されているかという質問に対して、イーロン・マスク氏は、オプティマスは簡単な作業を行うことができ、テスラは今年中に社内用のオプティマスの初期生産を試みる予定であると述べました。

「私たちは研究室で簡単な工場作業を行うことができます。ヒト型ロボットは来年末までに外部の顧客向けに限定生産を開始するかもしれません。テスラのAI推論技術は、他のどの企業とも大きく異なるのです。」

イーロン・マスク氏はオプティマスに関してはロボタクシーより慎重なようです。

人員削減

テスラの最近の人員削減について、CFOは、テスラが次の成長段階に向けて最適化される必要があるという、以前の指摘を繰り返しました。

「成長する木には剪定が必要です。これはその剪定です。未来は本当に明るい。そのためにはこの時期を乗り切るだけです。」

これに加えてマスク氏は、以下のように言及しています。

「私たちは、私が認識している限りにおいては、重要なものを手放していません。次の成長のために会社を再編成する時なのです。」

自社株買い

マスク氏は、テスラがこの先、自社株買いを行う可能性についても言及しました。

4680バッテリー

4680バッテリーセルの生産状況について、テスラは4680バッテリーセルの生産台数が2023年第4四半期と比較して18~20%増加したということです。イーロン・マスク氏は、4680バッテリーセルの生産が年内にサプライヤーの生産能力を上回ると見積もっているものの、短期的には重要ではないと述べました。4680の生産規模拡大は、ラース・モラヴィー氏が述べたように、今現在はサイバートラックに関連しているとのことです。

決算説明会のウェブキャストは以下からご視聴いただけます。

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