販売不振を克服できるか?テスラジャパンが新たな販売キャンペーンを開始

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Credit:Tesla
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テスラジャパンが、7月1日から期間限定でこれまでにない新たな「点検・車検サポートキャンペーン」を始めました。

ダイナミックプライシング

テスラは、日本だけでなく世界中で販売代理店を持たないダイレクト販売をして成功している唯一と言って良い自動車メーカーだと思われます。このダイレクト販売方式の良い点は、卸-小売の関係がなく自社で完結する垂直統合型のため、販売価格を自由に決めることが可能だということで、実際にテスラはダイナミックに価格を変更してきました。

この状況を日本国内のテスラ車でトレースしたのが以下のグラフで、特に2021年から2022年半ばまでは、相当頻繁に価格変更しているのが見て取れると思います。

主な要因は、コロナ禍における半導体をはじめとするサプライチェーンの混乱や、EV需要の急拡大に伴うリチウムの高騰などいろいろあったと思います。

リセール価格への影響

一方で、この1年ほどはあまり大きな価格変動がありません。これは、このダイナミックプライシングの弊害の一つとも言われているリセール価格(償却資産価値)への悪影響です。米国の大手レンタカー会社であるハーツは、ICE(内燃機関)車からBEV(バッテリー電気自動車)へ大きく舵を切った事がありましたが、現在では逆にこの動きを元に戻すような動きをしています。

これは、特に法人利用でテスラ車を活用する場合、その価格変動による資産価値の変動が事業収支の見通しに大きく影響することが問題になったからと言われています。

いろいろな販売促進キャンペーン

こうした事もあってか、日本だけでなく米国や中国でも、テスラは最近あまり大きく車両販売価格を変動させるようなことが少なくなってきている状況です。とはいえ、世界中で起こっているとされているEV需要の減退に対して、販売を拡大するために色々なキャンペーンを実施しています。

特に、米国では急速充電スーパーチャージャーの3ヶ月無料オプションを付けたり、金利が高いのでテスラ車購入に限ったローンの超低金利キャンペーンなどです。現在、中国では一定額の頭金は必要ですが、5年ローン金利0%キャンペーンまで実施しています。

振るわない日本での販売

2024年も半分を過ぎたことですので、ここで少し日本でのテスラ車販売状況を見てみましょう。下のグラフが「およそ」日本で売れたテスラ車の販売台数です。テスラは各国別、車種別の販売台数を公表していませんので、あくまで推計の域を出ませんので目安として貰えればと思います。

日本国内に海外から輸入される自動車については、業界団体日本自動車輸入組合(JAIA:Japan Automobile Importers Association)が月次速報として公表していますので、そのうちテスラと思われる「その他」(小型除く)を月別に集計した結果を四半期別にまとめたグラフが以下です。

見ていただくとおわかりのように、ハイランドと呼ばれる新型のモデル3が販売開始され、勢いのつくはずの日本国内で、2023年上半期は2624台、そして2024年の同時期では2728台なのでわずか4%の成長という結果です。

新しいキャンペーン

こうした状況なので、売れ筋であるモデル3とモデルYを対象に日本でもこれまでにない以下のような新たな販売促進キャンペーンが、期間限定ではありますが、開始されました。

点検・車検が3年間無料キャンペーン
Model Y、Model 3の新車を7月1日以降に購入して8月末までに納車される方を対象に、法定点検(12ヶ月、24ヶ月)と車検(初回)の検査費用を無料とするキャンペーンを開催します。
テスラでは、車両のパフォーマンスはもちろん、信頼性、耐久性、安全性を最大限維持するため、テスラを知り尽くしたVehicle Technicianが、バッテリー点検をはじめとしたシステムチェックなどを丁寧に検査します。

>>> 計 137,170円 がお得に <<<

<12ヶ月点検>
12ヶ月点検基本料金 24,310円 

<24ヶ月点検>
24ヶ月点検基本料金 24,310円

<車検>
車検整備基本料金 53,130円
検査費用 35,420円 *3

このキャンペーンは期間限定でかつ、8月末までの納車を対象にしていますので、どれほどの効果があるかわかりませんが、「値引き」をしてリセール価格に影響を与えるより、こうした実質値引きのような取り組みのほうが長い目で見れば良い影響を与えるかもしれません。

いずれにせよ、このキャンペーンが販売に与える結果は9月初旬にはわかるので改めてお知らせするようにします。

テスラ関連の最新記事を毎日随時アップしていますので、過去のニュースはこちらを参照ください。

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