今年のテスラの株主総会で、イーロン・マスク氏はテスラのFSDハードウェアの変更点について発表しました。マスク氏は初めて、テスラの次期FSDハードウェア5(「AI 5」)の詳細と、ハードウェア3(HW3)とハードウェア4(HW4)の違いについて率直に語りました。
ハードウェア4.0の発展
現在、ハードウェア4.0はハードウェア3をエミュレーションモードで実行していますが、テスラが新たに開発したAIに特化したスーパーコンピュータークラスターが完成すると、ハードウェア4は最終的にハードウェア3と分岐します。エミュレーションモードはハードウェア3をシミュレートするため、現在のところハードウェア4はハードウェア3と非常に似通っています。イーロン・マスク氏は、新しいクラスターはハードウェア3ではなく、ハードウェア4のトレーニングに完全に焦点を当てることを認めました。
ハードウェア4のカメラは、解像度と忠実性の点でハードウェア3の約4~5倍優れており、ハードウェア4.0は推論能力において約3~5倍高速かつパワフルです。これは相当な数値であり、マスク氏は、ハードウェア4.0は最終的にハードウェア3.0の約5倍良くなると予想していると述べています。
ハードウェア3の販売終了
ハードウェア3は生産終了となりましたが、テスラはこれを「販売終了」または「レガシー」とみなすつもりはないと表明しています。イーロン・マスク氏は、ハードウェア3は今後もトレーニングを受け続け、新しいFSDバージョンが開発されるだろうとステージ上で認めました。
しかし、車両に新しいカメラや処理ハードウェアが搭載されるようになれば、いずれハードウェア3も耐用年数に達することは十分に予想できます。その日がいつになるかは、現時点では不明です。
残念なことに、テスラは以前、MCUと電気ハーネスのサイズが車両ハードウェアのバージョンによって異なるため、ハードウェア3からハードウェア4への改造は予定していないと認めていました。
ハードウェア5.0 – 「AI 5」
イーロン・マスク氏は、テスラが現在「AI 5」と呼んでいるテスラFSDハードウェア5.0を正式に発表しました。AI 5は、約18か月後、2025年12月頃に、大幅な改善を施して顧客向け車両の製造ラインに投入される予定です。AI 5は、ハードウェア4.0の約10倍、推論能力だけで最大50倍も改善されると予想されています。
もちろん、このような大幅な改善にはコストがかかります。AI 5は、約800ワットの電力を消費します。一方、ハードウェア3とハードウェア4は、以前は約200ワットでした。そのため、ハードウェア4からのアップグレードは期待できません。マスク氏によると、AI 5はシーンの複雑さや必要なパワーに応じて効率を調整できるとのことです。
AI 5は、実際に供給される際にはHW4と同じくエミュレーションモードで動作する可能性が高いと予想されます。ハードウェア4とAI 5の間の改善には時間がかかり、これは、ハードウェア4が現在でもエミュレーションモードであるのと同様です。
マスク氏がAI 5について語る
マスク氏は、テスラの2024年の株主総会で、テスラのFSDハードウェアについて語りました。この総会で、マスク氏は初めてテスラの次期ハードウェア5.0について正式に語ってますので、以下の映像を参照ください。
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