テスラ(NASDAQ: TSLA)の第4四半期決算説明会は、あるアナリストによって、イーロン・マスクCEOと同社にとって「最も重要な瞬間の1つ」だと評されています。
ウェドブッシュ証券のダン・アイブス氏は、特に2023年の納車目標、売上総利益(粗利)、今後の会社全体の見通しに関するマスク氏のコメントの可能性に基づき、明日の決算発表は極めて重要だと述べています。
テスラにとってもちろん毎期重要なのですが、明日の決算/ガイダンスの発表は、テスラとマスクの歴史の中で最も重要な瞬間の一つであると強調したいと思います。 2023年の納車目標(最低180万台)、自動車粗利率、そしてマスクのコメント/展望が鍵となります。
テスラの2023年納車目標値
2022年に初めて年間100万台を達成し、全世界で131.3万台を納車したテスラは、やはり前年比の成長を目指すことになると考えられます。
テスラは2022年第3四半期決算の株主向資料で、「複数年の視野で、我々は納車台数の年平均50%の成長を達成することを期待しています。成長率は、当社の設備能力、工場の稼働率、業務効率、サプライチェーンの容量と安定性に依存します。」と書いています。
2022年の累計納車台数は、2021年から40%増という結果のなので、50%増という意欲的な目標は必ずしも一筋縄ではいかないと考えられます。
テスラは昨年、過去2年間、世界の製造に最も貢献したギガ上海工場で、何度かの生産停止に対処してきました。ギガ・ベルリンでは工場の立ち上げが続き、ギガ・テキサスではサイバートラックのような新製品が今年発売される見込みで、更に今年に入って価格値下げによる需要の急増もあり、テスラは今年も確実に成長すると思われます。しかし、アイブス氏はマスク氏が語る通年のストーリーがどうなるのかに興味があるようです。
自動車粗利率
テスラが世界的に米国で1万3000ドル、その他の市場で平均13%もの値下げを行った後、消費者はテスラ車がより手頃な価格になったとしてポジティブな感情を抱きました。しかし、投資家の立場からすると、かなり複雑な状況です。
テスラの営業利益率は、フェラーリやBMWに次いで世界第3位という水準でした。2022年第3四半期の自動車粗利率は27.9%で、第2四半期と変わらない水準ですが、第1四半期の32.9%からは低下しています。
テスラの値下げは、世界的な需要を喚起するためのものと見られており、多くのアナリストは、競合他社がEV分野に参入してきたため、同社が戦っている、とを感じていました。しかし、テスラは過去2年間、1台あたりの利益が大きいにもかかわらず、サプライチェーンの問題から何度も値上げを行っており、消費者はテスラから提供される手頃で競争力のあるEVの選択肢を求めていたのです。
2023年の展望
テスラの投資家、特に「長期強気派」たちの最大の関心事は、マスク氏の関心がテスラに向いているのか、それともツイッターに向いているのか、ということです。ソーシャルメディアプラットフォームの買収がマスク氏の時間の多くを占めているように見えていますが、同氏は最近、テスラが優先事項であることを改めて表明しました。
これは、2023年に入って値下げによる効果でわずかに回復したとはいえ、テスラ株が2022年に60%以上下落し、テスラ株投資家がマスク氏がテスラに対してどのような全体計画を立てているのか、そして彼の潜在的なテスラへのコミットメントのレベルはどの程度なのかを知りたいと考えているということです。
多くの人は、イーロン・マスクCEOが2つの会社の間をどのように行き来しているのか、いまだに疑問を抱いています。しかし、テスラは今年、新しい電気トレーラー「テスラセミ」の生産施設や前述のサイバートラックなど、いくつかのプロジェクトを立ち上げる見込みで、マスク氏は2023年まで、2022年後半よりも多くテスラに関与することが考えられます。
アイブズ氏は投資家へのレポートで次のように述べています。
「テスラはいわばモスクであり、モスクはテスラなので。ツイッターでマスク氏が注目され、テスラ株を売り、ツイッターの新CEOを指名し、この進行中のお茶の間劇が生み出す雑音が気になる中、2023年はマスク氏にとって重要な正念場となります。イーロンは、この緊迫した綱渡りのような状況を投資家に安心感を与え、今年の目標を繰り返し述べ、目先暗いマクロ経済状況にもかかわらず戦略的なビジョンを打ち出す必要があります。マスク氏は、経済に対する否定的な見方を恥ずかしげもなく披露していますが、それがテスラの見通しとどう絡んでくるのでしょうか。」
ウェドブッシュ証券は目標株価を175ドルとし、アウトパフォームのレーティングを維持しています。同社は、「最終的に、明日の決算発表会でのガイダンスはテスラ(とマスク氏)の歴史の中で最も重要な瞬間の1つになると信じています。」と述べました。
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