テスラの自動車生産革新がもたらすトヨタの窮地

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2023年2月下旬、日本の自動車メーカーであるトヨタが、電気自動車メーカーのチャンピオンであるテスラモデルYの分解調査を行ったという報道がなされました。そこであるトヨタ幹部は、この電気自動車のクロスオーバーは「芸術品」であると述べたということです。

モデルYは、表面的には控えめな印象を与えますが、その裏側では、テクノロジーと破壊的な製造プロセスの力作となっています。

ロイター通信は、この問題に詳しいとされる4人の人物を引用して、トヨタがEVのための新しい専用プラットフォームを開発する取り組みの一環として、工場のオーバーホールを計画していることを最近述べています。また、ロイターの情報筋は、トヨタが生産コストを下げ、利益率の高い電気自動車事業を展開したいのであれば、テスラの設計や製造の革新に合わせる必要があることを認識しているとも述べています。

トヨタの新CEOである佐藤恒治氏は、4月7日金曜日に行われる同社の最高経営責任者としての最初のブリーフィングで、新しいEVアーキテクチャの開発を認めるかもしれないと、ロイター通信の情報筋は述べています。しかし、この計画が正式に承認されたかは不明ですが、もし実行に移されるなら、新しいEVプラットフォームは、昨年実施された同社の電気自動車戦略の包括的な見直しの結果となるでしょう。

トヨタは、BEV(バッテリー式電気自動車)の導入が遅れているとして、かなりの非難を浴びています。同社の現在の生産アーキテクチャは、2019年に発売されたe-TNGAシステムで、同じ組立ラインでガソリン車やハイブリッド車と並んでEVを生産しています。このようなシステムは効果がないわけではないでしょうが、テスラが製造革新によって達成できたコスト削減にはむりがあるでしょう。こうした技術革新とコストの最適化のおかげもあって、テスラは2022年第3四半期にトヨタの8倍近い利益を1台当たり稼いだと推定されています。

トヨタはハイブリッド車と水素燃料電池のような代替システムにこれまで賭けてきたのですが、モデルYクロスオーバーのような車の販売台数が好調だったこともあり、電気自動車に対する世界的な需要は控えめな予想を相当上回っている状況です。しかし、トヨタにとって残念なことに、バッテリー電気クロスオーバーのbZ4Xは、ホイールの緩みを理由に早期リコールに遭い、販売台数は限られたものとなってしまっています。

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トヨタの電気自動車への努力不足は、すでに同社の販売台数に影響を与えているようです。2023年第1四半期、トヨタの米国販売台数は9%近く減少したが、ゼネラルモーターズは、法人や商用顧客からのEV需要の高まりもあり、18%増加もしました。これは、GMがこの期間に販売した電気自動車が2万台強にとどまり、テスラよりも大幅に少ないにもかかわらず、です。S&Pグローバル・モビリティ社のデータも、トヨタとホンダが多くの顧客を電気自動車に切り替えたことを示唆しています。

シエラクラブのクリーン・トランスポーテーション・フォー・オール・キャンペーンのディレクターであるキャサリン・ガルシア氏は、トヨタが佐藤恒治CEOの下でEVにもっと力を入れないと、折衷的な自動車が目立つようになり、手遅れになるリスクがあると強調しました。CLSAのアナリスト、クリストファー・リヒター氏も、トヨタが今後の生産においてハイブリッド車よりもEVを優先する必要があると強調しました。

「豊田章男がCEOだったころのトヨタの発言は、まるでハイブリッド車が永遠に存在し続けるかのようなものだった。そうではなく、ハイブリッドはEVへの準備なのです。ヘッジなのです。EVが先でなければならないのです。」
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