テスラの新規顧客獲得はトヨタ、ホンダからが最も多い:レポート

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S&Pグローバル・モビリティ社が発表した調査により、消費者がテスラを新規購入する際にどのブランドから離脱しているかが明らかになりました。

顧客がテスラの電気自動車に乗り換えようとするという事は、他の有名ブランドの顧客、ひいては販売台数を奪っていることになります。今回、テスラに最も顧客を奪われているブランドを示すデータが発表されました。S&Pグローバル・モビリティ社は、テスラの購入者の4分の1以上がトヨタかホンダのどちらかから来ていることを、最も注目すべき点としてレポートで明らかにしました。

テスラはどのメーカーから顧客を奪っているか
Credit: S&P Global Mobility

このS&Pのレポートによると、顧客の28.6%がトヨタ(15.3%)かホンダ(13.3%)のどちらかからテスラに乗り換えていたということです。また、BMW(6.7%)、メルセデス・ベンツ(6.2%)、アウディ(4.4%)というドイツの高級ブランドからの購入も合わせて17%ほどありました。一方でフォード(5.4%)、シボレー(4.7%)などの米国産ブランドからの顧客は少なかったという調査結果です。

テスラに顧客を奪われた既存自動車ブランドの影響は、おそらく高級車セグメントで最も顕著であり、テスラがEV市場の86%を支配していることが研究者らによって明らかにされました。次に競合するのは、アウディ(3%)、リヴィアン(2%)、ポールスター(2%)となっています。これら4ブランドの合計で、米国における高級EV販売台数の93%以上を占めています。

今年52万5千台の新車登録EVのうちテスラのシェアはまだ65%ある(昨年は79%)
Credit: S&P Global Mobility

更に内燃機関車を離れる顧客は、テスラモデルYおよびテスラモデル3を購入することが最も多いこともわかりました。また、フォード・マスタング・マッハE、現代 Ioniq 5、シボレー・ボルトがこれに続く人気の選択肢となっています。

顧客が他のブランドよりも日本メーカーという特定のブランドから離れた理由には、いくつかの要因があります。まず、電気自動車の選択肢の少なさが結果に影響を及ぼしていることは明らかです。フォード、シボレー、現代/起亜のようにEVを提供しているブランドは、電気自動車を提供していないホンダ、トヨタ、レクサスといった競合他社に明らかに差をつけていました。また、S&Pは、より安価な電気自動車を提供する企業が、そうでない企業より優れていることにも注目しています。

残念なことに、顧客がなぜそのブランドから離れたかを示す調査結果はありませんし、さらに、あるブランドから離れた顧客の何パーセントが、他の選択肢ではなくテスラを選択したかを示すデータもありません。

もうひとつの驚くべき結果は、市場全体のシェアに関するものです。テスラは米国における電気自動車市場の65%を支配しているのですが、2020年の79%からかなり縮小しています。今回の調査研究者は、EV市場の単純な成長と消費者の選択肢の増加がその要因であると指摘しているのですが、テスラが足元をすくわれたもうひとつの注目すべきセグメントは、手頃な価格帯の電気自動車の分野です。このセグメントは現在、フォード(28%)、起亜(19%)、現代(16%)、シボレー(16%)がリードしています。

しかしながら、テスラは電気自動車マーケットで圧倒的なシェアが有ったので、このシェアが一定程度下がっていくのは必然ともいえるでしょう。つまりこの調査結果では、依然としてテスラが電気自動車の米国市場を支配し続けていることを示しており、今後は電気自動車を提供しているブランドと提供していないブランドの間で急速にその差が拡大していくことに注目していく必要があります。

S&Pグローバル・モビリティ社が結論で示すように、電気自動車市場の拡大により、それぞれの自動車ブランドの成否はすぐに決まることになるでしょう。トヨタやホンダといった既存自動車ブランドがこのニーズや市場の変化に対応していくかどうかは、時間が経ってみないと分かりません。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・抜粋・編集して作成しています。

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