自動車販売台数減少の一方、EV販売台数の急増:一時的な現象か、真の移行か?

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サプライチェーンや半導体の問題が解消されたとき、自動車産業はどのような姿になるのでしょうか?

2021年第4四半期、米国における自動車販売台数全体は減少しましたが、EVの販売台数は急増しました。ケリー・ブルーブックによると、2021年第4四半期の自動車総販売台数は2020年第4四半期に比べて21.3%減少しましたが、EVの販売台数は72%増加しました。これは石油時代の終わりの始まりなのか、それともコロナによる一時的な市場の歪みに過ぎないのでしょうか?

前者のケースを見てみましょう。クリーンエネルギーの未来に関する多くのポジティブなシナリオでは、インターネットを利用した仕事、より便利な公共交通機関と歩きやすい都市、新しい共同所有モデル(サブスクリプション)など、多くの要因で、個人の自動車所有率が低下します。

テスラのイーロン・マスクCEOに代表されるように、自律走行できるクルマはほとんどの時間駐車しているのではなく、ほとんどの時間自動運行しているため、私達に必要な台数は少なくなると考えている人もいます。一方で「物が安くなれば、より多く使われるようになる」という原理を引き合いに出し、ロボットタクシーの台頭は交通量を減らすどころか、増やす可能性すらあると考える人もいますが。

前四半期の販売統計から長期的な傾向を推測することには、少し無理があるかもしれません。自動車販売不振の原因は、どう考えても供給サイドにあると考えられるからです。中古車価格の高騰や、自動車ディーラーが需要のある車種に高い値札をつけるという行為が示すように、人々はまだ車を買いたいと思っているのは事実です。しかし、マイクロチップ不足などサプライチェーン上の問題から、自動車メーカーがそれを供給できないでいるのが現状です。

EVの販売台数が急増したことについては、要するにテスラの販売台数が急増したと言った方が正確でしょう。

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ケリー氏によれば、前期に米国で販売されたEVのうち、約72%がテスラ車だとのことです。テスラはまた米国市場においては、アウディ、BMW、レクサス、メルセデスのガソリン車をしのぎ、高級車市場全体を支配しています。

テスラでは、ソフトウェアの自社開発、コンピュータのアーキテクチャの統一など、いくつかの理由から、チップ不足が既存自動車メーカーよりもはるかに少ない問題であることが証明されています。EVが市場全体の下落に歯止めをかけたのは、電気自動車であるテスラには売るべき車があり、内燃機関車中心の他のブランドにはなかったからだという事も言えるのです。

つまり、業界がサプライチェーンの問題を解決すれば、市場は「正常」に戻るということでしょうか?EVの好調な前四半期の販売は、一時的なものだったということでしょうか?おそらく短期的な要因で説明できる事象であっても、長期的な意義がないとは言い切れないのが実際のところだと考えられます。

前四半期に販売されたEVの1台1台は、大気中に汚染物質をまき散らすICE車(内燃機関車)をそれぞれ1台づつ減らし、家族や友人に化石燃料を使わないことを伝える電気自動車ドライバーを1人増やしたことを意味するのです。さらに、注目を集める販売統計は、EVに関する主要なメディア報道を生み出し、それがようやく肯定的になりつつあるのです。(以下のニューヨークタイムズの記事)

クルマはいわば「ファッション商品」であり、売れ行きが伸びているというニュースは雪だるま式に広がっていきます。なぜ地球上のほとんどの人がSUVを欲しいと思ったのでしょうか?それは、他のほとんどの人がSUVを持っている、欲しいと聞いた(=報道された)からなのです。EVの販売台数が増加傾向にあることを知った自動車購入予定者は、今後のガソリン車のリセールバリュー下落を気にし始めるのです。

おそらくもっと重要なことは、チップ不足を乗り切るのに役立ったテスラの方針が今後も変わることはないだろうということでしょう。既存自動車メーカーは、再びサプライチェーンを円滑に稼働させるのでしょうが、それには時間がかかるし、パンデミック前の状態に戻るという選択肢はないと考えられます。

賢明な企業はテスラから学び、ソフトウェア開発の内製化を進めながら、電気自動車の未来に向けた新しいサプライチェーンの構築に着手しているのです。専門家の多くは、チップの課題とその結果生じる生産のボトルネックは、少なくともあと数カ月は続くと予想しています。大手自動車メーカーが再起を果たす頃には、テスラは新たに建設した2つのギガファクトリーでの生産を拡大し、サプライチェーンをより強固なものにするための措置を取っていることでしょう。

欧州では電気自動車がディーゼル車を上回り、ポルシェの電気自動車Taycanは同社の象徴である911(販売記録を更新中)を上回り、テスラのモデル3は欧州数カ国であらゆる車種の中でトップセールス、モデルYはカリフォルニア州で第2位のセールス、トレンド発信地ノルウェーのICE車の販売は極端に縮小しているのが現実です。

ケリー・ブルーブックは、2022年にEVの販売台数が驚異的なペースで伸び続けると予測する多くの業界関係者の一人に過ぎません。今年発売が予定されているたくさんのEV新型車によって、「雪崩」が起きるかもしれません。

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この流れ、トレンドはもうもとに戻らないのでしょう。

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