「競争に敗れた」から?トヨタの頑ななアンチEVの理由

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トヨタの幹部が最近オーストラリアで行ったEVに否定的な発言に対し、テスラを含む業界のリーダーたちが異議を唱えています。オーストラリア電気自動車評議会によると、この発言は、トヨタが電気自動車への移行を躊躇しているために市場シェアを失いつつあることを示すものというこことです。

当初から消極的

トヨタは当初から、電気自動車への全面的な参入をへの拒否を最も声高に主張してきた自動車メーカーです。そして世界最大の自動車メーカーであるトヨタは、豊田章男社長の下で一貫して排ガス規制の強化に反対してきました。豊田章男社長は1月に退任を公表しましたが、トヨタのEV反対への努力は続いています。トヨタのオーストラリア・セールス・マーケティング・フランチャイズ事業担当副社長は先週、ジャーナリストに対し、「現在、ほとんどの消費者にとって、BEVよりもハイブリッド電気自動車の方が適している」と述べました。

ハンリー氏は、トヨタのEV反対施策を継続し、代わりにトヨタが長い間独占してきたハイブリッド車をプッシュしています。彼は以下のようにも主張しています。

「BEVが意味をなすのは、ノルウェーのように再生可能エネルギーが主流で、所得が高い地域なのです。」
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Credit:Tesla

トヨタは、昨年のオーストラリアでのハイブリッド車販売台数の90%近くを占めています。一方、オーストラリアでは、純粋なEVの販売台数がようやく増加している状況です。昨年の自動車販売台数に占める割合はわずか3.8%と出遅れたものの、オーストラリア人は電気自動車の購入を拡大しつつあります。

2023年のEV販売台数は80%増加し、現在では新車市場全体の7.3%を占めています。BYD Atto 3およびテスラモデルYのような手頃な価格の新モデルのおかげで、65,000人以上のオーストラリアのドライバーが電気自動車を購入しました。

テスラ幹部、トヨタの反EV発言を正す

テスラの公共政策担当副社長であるローハン・パテル氏は、ハンリー氏の発言を正すために以下のようにソーシャルメディアに投稿しました。

「ハンリー氏は明らかに、オーストラリアの電力網や再生可能エネルギー移行のスピードについて詳しくありません。」

パテル氏は、オーストラリアの再生可能エネルギーへの移行状況を指摘し、何千人ものオーストラリア人がすでに太陽からの100%クリーンな電力でEVを走らせていると述べました。2009年のオーストラリアの電力使用量に占める再生可能エネルギーの割合は8%でした。現在では約32%です。オーストラリアは、2030年までに再生可能エネルギーの割合を82%まで引き上げる計画です。

オーストラリアは石油の約90%を輸入していますが、再生可能エネルギー生産国としては最も急速に成長している国のひとつなのです。

パテル氏は、オーストラリア政府と国民にとって、EVへの移行を加速させることは「当然のこと」だと述べ、以下のようにも付け加えました。

「短期的に内燃車を売るために、持続可能な交通手段への移行を遅らせようとする(トヨタのような)PRに騙されるよりは、よほど賢い。」

オーストラリアEV評議会のベヒャド・ジャファリCEOもパテル氏に同意しています。

「トヨタ幹部の発言は、燃料費を節約したいオーストラリアの消費者にとっても、オーストラリア経済にとっても、それぞれの利益に反しています。」

ジャファリ氏は、ハンリー氏が「EVバッテリーを世界に供給できるのは我々なのに、バッテリー業界を侮辱している」と説明し、そして以下のようにも言及しています。

「これは、彼らが世界的なレベルで認めているように、自分たちが間違っていたこと、EVの市場投入が遅すぎたことを認めるのではなく、自分たちの失敗を守ろうとしているのです。」

トヨタは世界最大の自動車メーカーであることに変わりはないものの、そのリードは失われつつあります。トヨタは豪州で今年2万1,000台も販売台数を減らし、テスラは2万4,000台も販売台数を増やしました。

それを証明するように、テスラのモデルYは、内燃機関車を含めてもオーストラリアで9月までに最も売れたSUVでした。モデルYは、販売台数でトヨタRAV4、フォード・レンジャー、マツダCX-5を上回りました。

パテル氏とジャファリ氏が指摘したように、オーストラリアには、EVの需要拡大に乗じる大きなチャンスがあります。実はオーストラリアは世界最大級のリチウム埋蔵量を誇り、世界の供給量の50%以上を占めています。

今回のようなトヨタのコメントは目新しいものではありません。ハンリー氏は今年初め、「自動車の選択肢を減らすことなく公害を削減する、余裕のある時間枠を持った基準をロビー活動で求めていく」と発言しています。

電気自動車はトヨタの得意分野ではないため、長い間反対を働きかけてきました。トヨタはハイブリッド技術に依存し、完全なEVへの早期投資を怠ってきました。同社初のグローバルEVである電気自動車SUV「bZ4X」にはいくつかの問題があり、展開の遅れにもつながりました。

それ以来、トヨタは新バッテリー技術、生産方法、デザインなど一連のイノベーションを発表し、将来のEVモデルの効率とコストを改善することを目指して懸命に努力しています。ところが実際には、トヨタが9月までに販売した累計のバッテリー電気自動車は76,457台です。

トヨタはEVとバッテリー技術に関して空約束で知られているので、こうした技術がどれだけ市場に出てくるか今後見ものです。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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