自動車メーカー各社が電気自動車新時代の市場シェアを争う中、突出しているメーカーが2つあります。すなわち、テスラは2023年第2四半期も世界最大のEVメーカーの地位を維持し、2位のBYDがその差を縮めつつあるという状況です。一方、第3位のEVメーカーは意外かもしれません。他にはどんな自動車メーカーがトップ10にランクインしているか以下をご覧ください。
テスラとBYDという2強のトップ争い
2023年第2四半期だけで215万台以上のEVが販売され、前年同期比で40%近い伸びを示しました。EVの生産が拡大する中、既存自動車メーカーも新興企業も熾烈なシェア争いを続けています。
テスラは周囲の予想を軽々と上回り、2023年第2四半期に46万6,000台のEVを販売しました。この記録的な四半期の成績は、世界のEV市場における主導権を維持するのに十分なものでした。
EVのパイオニアであるテスラは、今年の第1四半期に比べ約10%増となる驚異的なペースで増産を続けています。この成長は、今年初めに始まった積極的な価格引き下げの中でもたらされたものです。
年初1月からの世界市場での大幅な値下げに始まり、その後も数回の価格調整(主に値下げ)が発表されました。わずか数カ月の間にモデル価格が20%以上下落したケースもあります。
一方、中国最大のEVメーカーBYDは、純粋なEV(BEV:バッテリー電気自動車)販売台数で差を縮め続けています。同社は第2四半期にプラグイン・ハイブリッド車を含む新エネルギー車を70万3500台以上販売し、このサイトのデータによると、乗用車用EVの販売台数は35万2,000台を超え、前年同期比で95%増加しました。
BYDは、タイやオーストラリアなどの国際市場で顕著な成長を遂げ、テスラに近づいています。BYDの電気自動車SUV Atto 3(海外市場では元プラス)は、7月にスウェーデンで最も売れたEVとなり、VW、ボルボ、テスラを上回りました。
2023年第2四半期 EVメーカーランキング
トレンドフォースの新情報によると、2023年第2四半期までのEVメーカーのトップはテスラで、EV市場の21.7%を占め、BYDが16.2%で追い上げています。
3位はGAC アイオンで、市場の6%を占めています。アイオンは中国の広州汽車集団(GAC)の電気自動車サブブランドとして2018年に登場。このEVメーカーは、適切な価格で大きな価値を提供するオール・エレクトリック・モデルで、中国国内で急速に拡大しています。
2023年第2四半期のEVメーカー上位10社は、2023年1~3月期とほぼ同じでしたが、伝統的な既存の自動車メーカーが電気自動車のラインアップを拡大したため、中国新興EVブランドのランクインが少なくなったことを除けば、ほぼ同じランキングでした。
順位 | EVメーカー | マーケットシェア |
1 | Tesla | 21.7% |
2 | BYD | 16.2% |
3 | GAC Aion | 6.0% |
4 | Volkswagen | 4.7% |
5 | SAIC-GM-Wuling | 4.4% |
6 | Hyundai | 3.6% |
7 | BMW | 3.6% |
8 | Mercedes-Benz | 2.8% |
9 | Kia | 2.0% |
10 | Audi | 1.9% |
フォルクスワーゲンは、今年上半期までに前年同期比48%増の32万2,000台のEVを販売し、4位にランクインしました。このドイツの老舗自動車メーカーは、最も収益性の高い市場である中国で市場シェアを獲得するために戦い続けています。今年6月上旬に中国でID.3の価格を16%引き下げた後、販売台数は先月300%以上急増しています。
次のゼネラルモーターズは、上海汽車と五菱との合弁会社である上海汽車五菱(SAIC-GM-Wuling)が4.4%でトップ5にランクインしなした。武菱は、発売からわずか1年後の2021年にテスラのモデル3を追い抜いたミニEV「五菱宏光」でおそらく最もよく知られた自動車メーカーでしょう。
それ以来、同社はBaojun Yep(宝駿悦也:ミニフォード・ブロンコに似ている)や1万ドル以下のWuling Bingo(五菱繽果)など、ユニークなEVの数々を発表しています。
更にヒョンデ、BMW、メルセデス・ベンツ、起亜、アウディは、さまざまなセグメントで新モデルを発表しながら、EVの生産を拡大し続けています。
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