テスラ、メガパックのバッテリーLFP化で蓄電池革命を起こす?

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カナコード・ジェニュイティのアナリストであるジェド・ドーシャイマーは、テスラが主力の蓄電池製品である「メガパック」(大型蓄電システム)の電池をコバルトを含まないリン酸鉄リチウム(LFP)電池に変更したことを指摘しました。この変更は些細なことに思えるかもしれませんが、LFPバッテリーがメガパックにもたらす利点は特筆すべきものであり、エネルギー貯蔵の革命を引き起こす可能性があります。

「テスラは、大型蓄電システム「メガパック」に、GIGA上海製のエントリーモデルEVであるモデル3やモデルYと同様のLFPバッテリーを採用することを発表しました。これは、テスラがグリッドスケールのエネルギー貯蔵製品を強化するにあたり、2170バッテリーで使用されているニッケルベース電池の生産能力にすでに供給上の制約がある中で非常に重要である」とそのアナリストは書いています

テスラでは、LFPバッテリーの採用を決定するまでに時間がかかりました。LFPバッテリーは、一般的に生産コストが安く、コバルトを使用していないことから、市場競争力の高い電池の一つです。しかし、LFPバッテリーは、テスラが主力の電気自動車に採用しているニッケル・マンガン・コバルト(NMC)電池に比べてエネルギー密度が低い傾向にあります。

GIGA上海ファクトリー製のモデル3スタンダードレンジプラスのように、一部の車種にしかLFPバッテリーが搭載されていないのは、それが理由です。このモデル3は、性能の追求よりもコストと実用性に最適化されています。しかし、大型蓄電システムであるメガパックは、テスラの高性能電気自動車に搭載されているバッテリーのような負荷がかかることはないので、LFPでも問題ないという判断に至りました。

メガパックは、テスラのこれまでのバッテリーストレージ製品の中で最大のものです。1台あたり最大3MWhのエネルギー容量を持つメガパックは、この大型蓄電池市場で最も大きな蓄電システムの一つです。テスラのメガパックは、短時間で設置できるように設計されており、輸送用コンテナのような形状をしているため、簡単に拡張することができます。テスラは、メガパックが現在の他の競合システムよりも40%少ないスペースと10倍少ない部品で済むとしています。

LFP電池を搭載することで、メガパックの製造コストは下がり、テスラはその分を価格調整で消費者に還元する傾向にあることから、グリッドスケールのバッテリーはいずれ手頃な価格になるかもしれません。メガパックが手頃な価格になれば、持続可能性の低い代替品よりもはるかにリーズナブルになるため、非常に競争力のある製品となります。

2021年第1四半期の決算説明会で、ニューストリートリサーチ社のアナリスト、ピエール・フェラグは、テスラのエネルギー事業への期待について質問しました。CEOのイーロン・マスクは、テスラがEVとエネルギー製品の間で同等の利益率を達成することが目標であると言及しました。また、メガパックのMWhあたりのコストを改善する方法も既にあると述べました。

「我々は、ストレージにおいても車両と同等のマージンを目指しています。しかし、車両はストレージよりも成熟していることを念頭に置くことが重要です。つまり、パワーウォールではすでにマージンを確保しているのです。しかし、メガパックの利益率を高めるためには、さらなる努力が必要です。私たちには、メガパックのメガワット時あたりのコストを改善するための明確な道筋があります」とマスクは述べています。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。

太陽光発電で発電した電気を蓄電池にためて、電気自動車などに利用する世界が、テスラを含めたテック企業のブレイクスルーで間近に来ているような気がします。

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