大幅な値引きと2021年度に向けての大型補助金が概ね決まったこのタイミングでコストパフォーマンスが大幅向上したテスラモデル3を購入しようと思っている方がたくさんおられると思います。
今回は、テスラ購入にあたって最大の不安要素を解消するためにテスラの充電方法についてわかり易く解説します。
EVの充電スタンドをめぐる状況
国内の状況
私自身もそうでしたが、一番気がかりなのは何といっても「電気自動車」で「充電」が必要という事ですよね。もし、万が一充電がなくなるとガソリンと違って、バッテリー交換というわけにはいかないですし、そうなるとかなり厄介な「鉄の塊」と化すことになります。
スマートフォンでも連続稼働時間があてにならないのと同様にEVでも航続可能距離が正しい値を示すか、確かめるにもかなりの勇気が必要です。
また、最近は大型ショッピングモールなどでチラホラみられるようになりましたが、公共の充電可能なスタンドはまだまだ多くないのが現状です。
EVスタンドの口コミ情報を発信しているhttps://ev.gogo.gs/のサイトで見ると、だいたい2万程度でしょう。ただ、そのうち半分以上を占めるのは、非常に遅い普通充電なので、テスラの充電スタンドしては実質的に、CHAdeMOとテスラのスーパーチャージャーです。
合わせてもざっと全国で7,700か所(1か所に複数の充電器が設置さえている場合もあるので、充電スタンドの数はもっと多い)のスタンドが設置されているのですが、47都道府県に平均的に設置してあるとして
7,700か所÷49→157か所/都道府県、
全国に市町村は約1700ありますので
1都道府県あたり34市町村あることになり、
充電スタンドは4.6か所/市町村
となります。
つまり全国で平均的に見た時には最寄りに5か所も無いということになりますので、まだまだ設置台数が心もとないのが現状です。
ちなみに、ガソリンスタンドは数をどんどん減らしているとはいえ全国に約2万9千箇所ある上に、給油機が1つしかないガソリンスタンドもないので、そう考えると国内のEVを支えるインフラは脆弱と言えるでしょう。
国外の状況
少し海外との関係に目を向けてみましょう。結論から言いますと、日本のCHAdeMO規格は携帯電話の二の舞になりかけていたのですが、実質的に急速充電規格Chaojiに統合されていく流れができています。
下の表は、各国の急速充電器を横並びで整理したものです。
急速充電の規格指定は主には、CHAdeMOの日本方式、GB/Tの中国方式、CCS1の米国方式、CCS2の欧州方式、テスラのスーパーチャージャーの5つあります。このうちテスラ以外は、次世代型で中国が主導しているChaoji方式に統一されようとしています。
そういう意味では、テスラのスーパーチャージャーが独自規格を突っ走っている状況とも言えます。
テスラの充電方法
テスラの充電の方法として、「自宅で実施する場合」と「外出先で実施する場合」の二つに大きく分かれますので、それぞれ順にご説明します。
自宅で充電する方式
自宅で充電する場合には、別途設置工事が必要となりますが急速充電に対応したウォールコネクターと、200Vや100Vのコンセントにアダプターを介して直接差し込んで充電することが可能なモバイルコネクターの2種類があります。
自宅で充電する場合 | |||
① | ウォールコネクター | 自宅充電のスタンダードで、200Vの電源で最大9.6kW/48A出力が可能。※モデル3SR+は最大6.4kW/32A | |
② | モバイルコネクター | モバイルコネクターは、中低速の充電速度でコンセントから車両を充電できるケーブル式充電コネクター。自宅でウォールコネクターの設置が難しかったり、既存の充電用コンセントがあるなどの場合 |
ウォールコネクターはテスラ本体と同じように、どんどん進化していき現在ではバージョン3となっています。このコネクターはWi-Fiにつながって、自動でアップデートしたり、充電口に近づけるだけで充電口のフタが自動で開いたりと、充電器一つとっても「一歩先の未来」を現実に見せてくれるところがテスラらしいです。
外出先で充電する方式
外出先でテスラを充電する方法としては、先程ご説明したように日本国内の急速充電標準規格のCHAdeMO、普通充電器、テスラ独自規格の充電ネットワーク、スーパーチャージャーがあります。
方式 | 概要 | テスラを充電するのに必要なもの | |
① |
CHAdeMO |
国内の急速充電の標準規格。テスラでは右写真のCHAdeMOアダプターを介して充電する。 |
|
② | 普通充電器 | 200Vまたは100VのEV充電専用スタンド。ケーブルがある場合は右写真のSAE-J1772アダプターを介して充電する。 コンセントだけの場合は、モバイルコネクターを使って充電する。 |
SAE-J1772アダプター |
③ | スーパーチャージャー |
テスラ独自の急速充電ネットワーク。 | 追加アダプターなど不要 |
2月17日の大幅な値下げと新しい補助金によって需要が増えたのだと思いますが、現在オンラインショップでも上記のアダプター類は全て「在庫切れ」となっています。
充電時間と走行距離
いろんな充電方式があることはおわかりいただけたと思いますが、どの程度の充電時間で、どのくらい走ることができるか、を最後にまとめてお知らせします。ただ、スマホでもそうだと思いますが、充電時間と充電量は完全に比例するわけでもないですし、同じ電力でも状況により走る距離は違いますのであくまで目安とお考えください。
方式 | 単位時間あたりの航続距離目安 電費を5km/kWhとした場合 |
|
① |
CHAdeMO |
30分で最大125km(テスラHP)とのことですが |
② | 普通充電器 |
普通充電器は最大単相200V/30Aなので6kWの出力 平均を半分の3kW出力とすると 1時間の充電で15km |
③ | スーパーチャージャー |
V3は最大で250kWなので30分で満充電可能 半分の120kWでも十分な走行距離分の充電可能 |
④ | ウォールコネクター |
テスラのサイトには最大値として 200V/48A 9.6kWの場合 60km 200V/24A 4.8kWの場合 30km とありますが、状況にもよりますが この半分程度を見ておくのが安全でしょう。 |
⑤ | モバイルアダプター |
200V/48A 9.6kWの場合 60km |
また、充電方式とバッテリー劣化の関係として、ゆっくり充電するほうが劣化が少ないと言われています。単相100V/15Aで充電するほうが時間はかなりかかりますが、スーパーチャージャーで30分で充電するよりバッテリーは劣化しません。
ですので、テスラも普段の充電は自宅でゆっくり充電することを推奨しています。
充電方法
充電方法は、テスラスーパーチャージャーの場合、間違いようのないシンプルさです。専用のコネクターについているボタンを押すとチャージポートが自動で開くので、コネクターを差し込むだけです。
充電状況についてはアプリでリアルタイムに確認も可能です。
スーパーチャージャーで一点だけ気をつけないといけないのは、充電完了した後5分以上経過すると、再度課金が始まる仕組みになっています。これは、充電が完了した状態で駐車を継続することを防ぎ、次の利用者にスムーズに使ってもらうためのうまい仕組みです。
スーパーチャージャーは国内ではまだまだ普及していませんので、外出の際にはCHAdeMOや普通充電器を利用する機会があると思います。そのあたりの詳しい方法については、以下のエントリーを参考にしてください。CHAdeMOと普通充電器の使い方について、詳しく解説しています。
最後までお読みいただきありがとうざいました。補助金の詳細やオンラインでの購入、実際に掛かった費用の詳細など以下もご参照いただければと思います。
オンラインでの購入方法はこちら!
実際にかかる費用の詳細はこちらも参照ください!
加えて、充電方法も解説!
実際の納車の様子はこちら!
また、納車からのファーストインプレッションを上げましたので、こちらも参考にしてください!
最新のGIGA上海製モデル3のどのあたりがアップデートされているかの詳細レポートはこちら!
大変便利なオンラインアプリの詳細解説はこちら!