2023年最新!購入予定の方必見、テスラを買って維持するのに必要なコストについて分かり易く解説!

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ようやく日本でモデルYが納車されはじめ、モデル3を含めて実物を目にする機会も少し増えてきたように思えます。日産や三菱が軽自動車のEVのを発売して人気を博しているように、世界からは少し遅れ気味の日本国内でも電気自動車への関心が少しづつ高まってきているように感じられます。一度このあたりでテスラ車購入にまつわるお金の話を、イニシャルコスト、ランニングコストに分けて簡単にまとめてみたいと思います。

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イニシャルコスト

価格変動

このブログでも価格変動がについて随時お知らせしていますが、なんといってもテスラの値付けは非常識なまでにダイナミックです。

2021年1月以降の日本における価格変動

上のグラフを見ていただいておわかりのように、2021年2月の大幅値下げ以降これまで累計14度もの値上げを実施し、エントリーグレードのモデル3RWDでは429万円から2022年12月31日現在の価格は(一部仕様は変更しているとはいえ)596万4千円と167万4千円もの値上げを実施したことになります。

この値上げのペースが緩くなり、この半年ほどは値上げが無かったのは事実なのですが、なんとこのタイミングでテスラは中国に続いて日本国内でも大幅な値下げに踏み切りました。

かつてイーロン・マスクCEOは、値段を変更するのはその車が納車されるタイミングでの物価変動を考慮しているという趣旨の発言をしていますので、世界的なエネルギー高騰や欧米における物価高騰、中国のコロナロックダウンなどによるサプライチェーンの混乱などがある一方で、この先インフレに伴う景気後退が現実味を帯びてきているのかもしれません。

これまで、中国での需要減退が懸念されていましたので、中国での大幅値下げは理解できますが、大幅な円安傾向を考慮すると日本国内でも値下げされたのはうれしいサプライズかと思います。確かに、テスラにとって米国に次ぐ第2のマーケットとなっている中国では、ゼロコロナ政策や中国国内メーカーのEV競合激化などにより値下げ販売が実施され、最もテスラ車が安価に販売されている市場となっていますので、そういった状況に加えて、世界的な景気後退による需要減退も考慮しての戦略かもしれません。

また、現在日本で注文可能なテスラモデル3とモデルYを注文する際に必要なのは1万5千円のクレジットカード払いの注文手数料ですが、これは車両代金などには一切充当されない本当の手数料で、キャンセルしても返金されません。モデルにより納期に差はありますが、現状は概ね2023年2〜3月となっていることを考えると、先に注文しておくというのもありうるかもしれません。

もう一つ、モデル3には「プロジェクト・ハイランド」と称する新型開発の噂があります。この新モデルは2023年後半の市場投入が予定されているようです。モデル3が投入されたのは2017年で既に5年も経過している状況も勘案すると、もう少し待つのもありかもしれません。

実際にかかる費用

まず、最も安価にテスラの新車に乗るとすると、現時点ではモデル3 RWD 596万4千円ということになります。当たり前ですが、自動車を購入する場合にはこれに加えて色々費用がかかることになり、その1例をまとめたのが下表です。

項目 概要・備考 実際の費用
車両本体 モデル3 RWD 5,369,000
ロング・レンジ(LR)
パフォーマンス(PF)
メーカーオプション ボディカラー 標準(ホワイト)
ホイール 標準(18インチ)
インテリア 標準(ブラック)
強化型オートパイロット(EAP) 追加せず
完全自動運転オプション(FSD) 追加せず
追加オプション フロアマット 付属
  カードキー(予備1枚) 付属
  ETC※ 30,000
注文手数料 オンラインで注文する際にかかる費用 15,000
登録手数料 車庫証明などのテスラに支払う代行費用 100,000
税金 自動車税 非課税
環境性能割 非課税
自動車重量税 非課税
登録印紙代 2,700
保険 自賠責保険(年度により変更有り) 27,770
任意保険(車両保険込 7等級)※ 83,770
その他 車庫証明・登録費用 3,400
リサイクル預託金・管理料 19,770+290
ナンバープレート(希望ナンバー)※ 4,150
充電設備 ウォールコネクター 無料
モバイルコネクター ─(WC選択)
CHAdeMOアダプター ─(WC選択)
充電設備工事費 充電設備電気工事費(有料:必要な場合)※ 100,000
納車手数料 自宅近傍までの運搬費※ サービスセンターで納車
下取り車 下取り、廃車等費用※ 無し
駐車場確保 新規に賃貸する場合の保証金・賃料等※ 無し
合計 ¥5,755,850-

※印は、購入される場合のそれぞれの事情によって必要あったり、不要であったりする項目です。

テスラの場合、車両代金とそれ以外にかかる費用は、モデル3でもモデルYでもほとんど同じなので、車両代金におよそ40万円程度追加した額が、ひとまずかかる費用の全額です。

一方、電気自動車の場合に大きいのは補助金がいくら貰えるか、ということです。ただし、国や地方自治体の補助金は、納車してから補助金が振り込まれるまで3ヶ月〜半年程度の期間が必要なので、納車時点で必要な金額は先程の「車両価格+40万円」程度ということになります。

補助金の動向

もちろんテスラも含まれるのですが、電気自動車の購入に対する補助金として、補助金支給は国と地方自治体、さらに補助対象として電気自動車に対する補助と充電設備の設置費用など関連する設備に対して支給されるものがあります。

補助金交付団体 車両本体 充電など周辺設備
65〜80万円
※年度による
対象外
地方自治体 自治体による
※東京都の場合最大75万円
自治体による

国の補助金(経済産業省)は、2023年1月時点では65万円ということになります。これはテスラを購入し申請しさえすれば貰えるいわば、無条件の補助金です。一方、かつての環境省の補助金では、自宅の電力購入を再生可能エネルギーに4年間変更することを条件に80万円の補助金という時期もありました。

また、地方自治体には国の補助金と重複申請可能なEV向け補助金を設定していることがあります。特に有名なのは、東京都のEV補助金で、太陽光発電と組み合わせることで最大75万円もの補助金(太陽光発電がない場合は60万円)を受けることが可能です。

実質価格

ここまでを簡単に整理しますと、車両本体価格に40万円を加えた金額が最初に必要な費用で、そこから最低でも国の補助金65万円が帰ってくるので、実質的には車両本体価格の25万円引きで購入することができる、ということになります。

最も安価なモデル3 RWDで実質的にどの程度の価格になるかをまとめたのが以下の表です。

車両 車両価格 諸費用 補助金 実質価格
モデル3 RWD 596万4千円 40万円 65万円 571万4千円
東京都の場合で太陽光発電なし 65万円+60万円 511万4千円
東京都の場合で太陽光発電あり 65万円+75万円 496万4千円

こうしてみると、東京都で太陽光発電設備を導入済みの方が相当安価に手に入れることができるということになります。

ランニングコスト

電気代

テスラは電気自動車ですから、燃料費は電気代ということになります。直近ではロシアのウクライナ侵攻による燃料費の高騰もあり、ガソリン代ばかりでなく電気代も相当程度上がっている状況で、通常のコストとするのは少し無理があると思いますので、概ね日常的な単価で比較したいと思います。

最近テスラのアプリがアップデートして、写真のように、年間の総充電量と総支出を表示することができるようになりました。

つまり、年間消費電力量が1,056kWhで、それに要したコストが16,851円という結果です。ただしこの充電のうち約3分の1を占めるスーパーチャージャー充電について、私の場合は無料クレジット枠を消費していますので(実際にはこれだけしか掛かっていないのですが)比較する上では補正する必要があります。

1kWhあたりの電力料金はプランや使用時間帯、燃料調整費などの影響で大きく変わりますが、わかりやすいようにここでは30円/kWhとして計算します。

総充電量1,056kWhから算定される想定電気代は30円/kWhを乗じて31,680円/年ということです。ガソリン代と比較するとその安さがおわかりになるかと思います。

また、この間の年間走行距離が5,036km/年ですから、10km走行するのに62.9円という電費です。また、電力量で除すと4.77km/kWh、距離で除すと210Wh/kmと結構「悪い」電費になります。これは、内燃機関車には無い電気自動車に特有の「放置していたら放電する」現象による影響です。

ファントム・ドレイン」とも言われる現象ですが、バッテリーは放っておくと自然放電しますので、充電した電力エネルギーすべてを走行に使用できないことになります。電気自動車の宿命とも言えますが、通常走行時の平均電費はクルマに表示されているのが165Wh/km程度ですから、それと比較すると、約27%の電力が走行以外(停車中のエアコンなども含まれる)に利用されている、ということになります。

ただ、いずれにしても10km走行するのに62.9円という電費は、通常のガソリン車の半分から3分の1程度ということなので、ランニングコストで悩むことはないと思います。

メンテナンスコスト

あまり語られることは少ないのですが、電気自動車はほぼメンテナンスフリーです。もちろんその構造上部品点数が少なかったり、構造が単純であったりすることもありますが、特に、テスラの場合、ギガ上海工場が稼働開始し、この上海工場での製造品質が高く保たれていることが大きいように思います。

また、ブレーキは回生ブレーキがメインのためブレーキパッドは減りませんし、ギアが無い(モーターで1速だけ)ため、シフトやクラッチに関するメンテナンスが不要で、排気ガスが出ないため汚れません。結果としてフルード系のメンテナンスがほぼ不要(あまり使わないブレーキのみ)で、ウォッシャー液を補充する程度です。

モデル3 SR+に付与されている保証
実際の故障は下の2つで(当たり前ですが)すべて無料

また、これに加えて実際にテスラには、基本部品の保証が8万km・4年間、バッテリーやモーターなど基幹部品の保証が16万km・8年間付与されています。私が出会った不具合は、以下のエントリーにまとめていますので、参考にしていただけたらと思いますが、一言でまとめると「ノーメンテナンス・保証内」ということになると思います。

私の場合には、実質的に故障となったのが上の画像の下2件で、サービスセンターに入庫したトラブルになります。1つ目は充電ポートのフタ開閉不具合、2つ目がトランクの開閉故障で、それぞれサービスセンターで1時間程度の作業で終了しました。

直近の3件は、うち1件がキャンセル、1件はスーパーチャージャーで充電している際にテスラのサービスのヒトに空気を入れていただいた件、そして先日の発煙筒リコールで自宅に来て「スポンジ」をもらった件です。

テスラの弱点はサービスネットワークという事が言われていますが、モバイルサービスの便利さを一度享受すると、こっちの方が良いのでは?と思わざるを得ません。なぜなら、故障したら家まで来てくれて直して貰えるのですから。

最後まで読んでいただきありがとうございます。今年も可能な限りテスラ関連の情報発信をしていきますので、よろしくお願いいたします。

テスラ関連の最新記事を毎日随時アップしていますので、過去のニュースはこちらを参照ください。

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