世界EV2強のテスラ vs BYD、熾烈な競争でテスラが2位に転落する可能性は?

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何年もの間、テスラのファンコミュニティは「(いずれEV)競争がやってくる」と冗談を言ってきました。最近の販売台数を見ると、北米ではテスラの競争相手はいません。他のすべてのメーカーがその数字を合計しても、テスラの販売台数には及ばない圧倒的な状況が続いています。

最新の販売台数を見て、イーロン・マスクCEOは改めて「競争はこれからだ。」と述べました。マスクCEOの会社が自動車業界、特に北米において、その覇権を揺るぎないものにしていることは否定できません。しかし、急激にEV化が進んでいる中国に目を向けると、別のストーリーが展開され、BYDという非常に手ごわい挑戦者が表舞台に登場しています。

BYDがテスラに肉薄

最新の2023年第3四半期販売台数データから、興味深い傾向が明らかになりました。テスラが43万5,059台の電気自動車を販売したのに対し、BYDは43万1,603台の電気自動車を販売し、テスラに肉薄しました。BYDの今四半期のEV販売台数は、テスラの99.21%に相当します。その前の6四半期では、テスラはBYDを累計で67万台以上上回っていました。現在、その差はわずか3,456台に激減している状況です。

さらに、テスラの前四半期比成長率が6.7%低下したのに対し(主に、工場アップデートのための操業停止と、新型モデル3への移行時期のため)、BYDのBEV販売は大幅に急増し、前年同期比成長率は66.9%に達しました。現在の傾向が続くようなら、第4四半期の販売台数でBYDがテスラを上回る可能性もあります。

世界のEV競争は始まったばかり

両社とも世界的な市場拡大を目指し、世界各地に自動車工場を設立しています。テスラの拠点は世界中に広がっており、直近ではメキシコにも工場を建設予定しています。対照的に、BYDは中国に工場を構え、ウズベキスタン、タイ、ブラジルなどに大規模な投資を行い、その地位を強化しています。さらに、BYDは現在、メキシコを起点に北米市場を視野に入れています。

世界の舞台は、これら自動車大手の熾烈な競争の舞台となります。BYDが最近発表したドルフィンのような電気自動車でメキシコ市場に積極的に参入していることは、BYDの世界的な野心を裏付けています。メキシコの全32州に50のディーラー店舗を展開するなど、その存在感をさらに高めているBYDは、北米進出の下地も整いつつあるようです。

数字だけでなく、BYDの革新へのコミットメントも明らかです。例えば、「海の美学」というユニークな設計思想や、効率的な急速充電機能、航続距離405kmを誇るドルフィンは、美学と性能の融合を目指す同社の姿勢を象徴しています。さらに、BYDの活躍の場はEV分野だけにとどまりません。28年以上にわたってさまざまな分野で培ってきた多様な技術的背景が、BYDの競争力を際立たせています。

競争は良い

とはいえ、これを単なる「テスラ対BYD」の構図でとらえるのは間違いです。この成長と競争は、持続可能な輸送手段への世界的なシフトにおいて、より大きな傾向を意味します。BYDがその足跡を拡大していることは、EV革命が独占的なものではなく、集団的な取り組みであるという状況を補強しています。しかし、テスラ愛好家や市場アナリストにとって、特に中国におけるBYDの動きは無視できなくなっています。

EVの世界でテスラが君臨する一方で、BYDの最近の躍進は、ダイナミックなEV市場で王座が争われていることを思い起こさせます。イーロン・マスクのおちゃめな警告は、誰もが思っている以上に先見の明があったのかもしれません。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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