原告側は、テスラが欠陥のあるオートパイロットシステムを故意にEVに搭載したと非難しています。
テスラ側はヒューマンエラーと主張
テスラの運転支援システム「オートパイロット」に関する法的な訴訟は、まだまだ終わりそうにありません。オートパイロット・システムの誤作動が原因とされるミカ・リーさんの死亡事故をめぐる重要な裁判が昨日始まりました。
リーさんの遺族はテスラを相手取って民事訴訟を起こし、カリフォルニア州リバーサイド郡上級裁判所で審理が行われています。リーさんのテスラモデル3は、ロサンゼルスの東にある高速道路を時速65マイルで走行中に道路外に飛び出し、ヤシの木に衝突して炎上したとされています。
ロイター通信によると、この事故でリー氏は死亡、同乗者2人は重傷を負ったとのことです。原告側は、テスラが欠陥のあるオートパイロットシステムを故意に電気自動車に搭載したと主張しています。これに対しテスラの弁護士は、血中アルコール濃度は法的に許容されるレベル以下だったものの、運転手は酒に酔っていたと主張しています。
テスラの代理人を務めるマイケル・キャリー弁護士はロイター通信に対し、以下のようにコメントしています。
「この裁判はオートパイロットに関するものではありません。オートパイロットは道路をより安全にします。それは良いことです。事故を起こしたのは典型的なヒューマンエラーです。」
数々の訴訟を抱える
イーロン・マスク氏率いるブランド、テスラは、現在のオートパイロットは運転支援システムであり、ユーザーは常に注意を怠らないようにすべきであると繰り返しています。このシステムは運転のストレスを軽減するためのものであり、人間のドライバーに取って代わるものではありません。少なくとも今はまだ、AIを搭載したニューラルネットワークベースの次世代完全自動運転ソフトウェアの開発が本格的に進められている最中なのです。
オートパイロットは米国運輸保安局(NHTSA)の調査対象にもなっており、そのひとつがテキサス州で駐車中の緊急車両にモデルXが突っ込んだ事件です。
テキサス州オースティンに本社を置くテスラの法的トラブルは、オートパイロットだけにとどまりません。昨日、雇用機会均等委員会(EEOC)は、テスラのフリーモント工場で黒人労働者に対する人種差別が蔓延していたとして、テスラを提訴しています。
EEOCは、人種差別が「数え切れないほど頻繁に」行われていたと主張し、多くの黒人労働者が異動を強要されたり、異論を唱えて解雇されたりしたと報じられています。
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