フォルクスワーゲンのディーゼル疑惑を暴いたことで知られる国際クリーン輸送協議会(ICCT)は、世界の大手自動車メーカーの電気自動車への転換に関するランキングを発表しました。リストのトップは、すでに電気自動車を大量に市場に提供している2社、すなわち米国テスラと中国BYDとなっています。ただしBYDにはプラグインハイブリッド車も含まれています。ICCTでは、BMWを筆頭とする欧州メーカーが中位に位置し、更にその後ろに世界最大の自動車メーカーであるトヨタを含む日本メーカーが位置していると見ています。
テスラのビジョンに満点
テスラは、昨年の販売台数など公表されている情報をもとにしたICCTの評価で、100点満点中83点の総合得点を獲得しています。これは「戦略的ビジョン」の満点、「技術的パフォーマンス」の80点、「市場支配力」の69点に分けられます。最後の評価軸においてのみ、73点の総合評価に至ったBYDは、78点のテスラに差をつけられたと報告されています。
これは、テスラが純粋な電気自動車だけを生産・販売しているにもかかわらず、BYDとは異なり、今のところいくつかのセグメントしか占めていないという事実を反映しています。ICCTは、フォルクスワーゲンの中国における合弁パートナーであり、イギリスのブランドMGで電気自動車のみを販売している中国の国営企業SAICに、この評価の満点を与えています。
しかし、包括的に見れば、テスラやBYDは、この企業や他の中国の企業ではなく、ICCTの移行企業グループをリードするBMWが追随しています。BMWが他の業界とは異なり、現在も純粋な電気自動車のプラットフォームではなく、混合型のプラットフォームに依存していることを考えると、これは驚くべきことです。そして、技術的なパフォーマンスという点で、BMWほどテスラに近づいたメーカーはありませんでした。
電気自動車でVWより先んじるBMW
一方でBMWは市場支配力では弱いと評価されましたが、これはこれまでの電気自動車の販売台数がかなり少なかったことが原因です。しかし、戦略的ビジョンが57点と比較的高かったため、BMWはフォルクスワーゲンよりも総合的に高い評価を得ました。ICCTは、フォルクスワーゲンの電気自動車の技術的な状況を63ポイントと評価し、BYDよりは高いものの、BMWの78ポイントより低く評価しています。BMWの評価は、テスラの80ポイントにわずかに及ばなかったという状況です。
BMWとフォルクスワーゲンに続く中位には、他の中国メーカーと、メルセデス、ゼネラルモーターズ、フォードなどの欧米メーカー、そして韓国の現代・起亜が名を連ねています。そして、「後発組」には、日本の自動車メーカー全体が含まれています。トヨタは世界最大の販売台数を誇る自動車メーカーで、早くからハイブリッド車で排出ガスを削減してきましたが、純粋な電気自動車には今のところ消極的です。ICCTによると、ホンダ、日産、マツダ、スズキも世界20大メーカーに名を連ねていますが、電気自動車については今のところほとんど発表していません。また、インド企業で唯一評価対象となったタタ社も同様です。
今回のICCTのレポートは以下からご覧ください。
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