なんとモデル3はトヨタカローラ並み、相次ぐ値下げと補助金でテスラ車の価格が米国の自動車平均価格を下回る

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Credit:Tesla
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少ないラインナップのうち、エントリーモデルのモデル3 RWDは、米国の平均的な自動車価格より9,000ドル近く安い実質価格となっています。

自動車の平均取引価格を下回る

世界で最も売れている電気自動車ブランド、テスラのモデル3およびモデルYの価格は、米国における自動車の平均取引価格を下回っています。ブルームバーグによると、価格競争はテスラにとって年間12億ドルの損失になるかもしれませんが、そのトレードオフで実現できるのはガソリン車やトラックとの同等価格ということです。

後輪駆動(RWD)のエントリーモデルであるテスラモデル3 RWDの価格は、税金やオプション追加前で38,990ドルという驚異の価格で、米国の自動車やトラックの平均価格より8,700ドルも安い水準です。これによりテスラモデル3 RWDは、エントリーレベルのBMW 3シリーズより6,500ドル、メルセデス・ベンツのCクラスより5,800ドルも安価な水準となっています。

さらにこの価格は、7,500ドルの米国連邦税額控除とそれぞれの州のインセンティブを考慮する前の金額です。連邦税額控除と燃料節約を適用すると、モデル3の所有コストはトヨタ・カローラと同等になる、ということになります。

実質価格はカローラ並み

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テスラモデル3

これが本当に成り立つかどうか見てみましょう。EPA(米国環境保護局)によると、2023年のトヨタ・カローラの年間平均ガソリン代は1,650ドルです。また、トヨタカローラのエントリーモデルの希望小売価格は21,900ドルです。純粋にガソリン価格と基本希望小売価格の比較に基づくと、メンテナンスなどの経費を除いた3年間のカローラの所有コストはおよそ26,850ドルということになります。

テスラによると、モデル3のニューヨークでの3年間のコスト見積もりも似たようなものです。テスラは、3年間で3,000ドルのガソリン代節約を見込んでおり、初期費用が38,990ドル、そこから7,500ドルの連邦税額控除、さらに2,000ドルのニューヨーク州税額控除を考慮すると、モデル3の所有コストは、税金やその他諸費用を勘案しない場合、26,490ドル程度となり、トヨタカローラの26,850ドルより安価になります。

この維持コスト水準は地域によって異なりますし、メンテナンス費用、その他の手数料を考慮していないため、EVのメンテナンスコストが一般に安価な事を考えれば、これらの見積もりはどちらかというと保守的なものになります。つまり、価格が同等という件は、間違いなく誇張ではありません。

度重なる価格引き下げとサイバートラック生産への投資により、テスラブランドの利益率は圧迫されており、2023年第2四半期決算説明会資料によると、昨年の粗利率が26%から2023年第2四半期には18.1%にまで低下しています。テスラの2023年第3四半期の販売台数も、アップグレードを要因とする各ギガファクトリー休止の影響で前期比で約3万台減少し、2023年7月から9月までの全世界での販売台数は43万5,059台という結果でした。

シボレー「エクイノックスEV」やボルボ「EX30」など、手頃な価格のライバルEVが複数登場する中、今後数カ月間のテスラの価格戦略から目が離せない状況といえるでしょう。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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