クールさを失いつつあり好感度も下がる中、テスラは価格引き下げで「次のトヨタ」に?

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世界中の電気自動車販売台数を独占し続けているテスラ(6月の1ヶ月間で他のどの自動車会社よりもはるかに多くのEVを販売)は、その最先端のイメージを失いつつあるも、次の大衆車メーカーへ。

好感度が大幅低下

これにはいくつかの理由があり、テスラ疲れやEV販売台数の優位性、あるいはイーロン・マスクCEOのツイッターでの言動に対する反発など様々でしょう。

モルガン・スタンレー証券のアナリスト、アダム・ジョナス氏は、自動車業界におけるEV移行の分析について最も優れたアナリストの一人ですが、同社が575人の夏季インターンを対象に行った最新の調査(次世代の消費者にとって興味深いリトマス試験紙であると同氏は考えています)で、テスラがトップブランドの座を失ったことが分かったと述べています。

「テスラが最も好ましい自動車ブランドでなくなったのは、この調査が始まって今年が初めてです」と、ジョナス氏は投資家向けの新しいレポートに述べています。同氏によれば、テスラの好感度は昨年の19%から14%に低下し、過去3年間はいずれも30%を超えていたとのことです。

メルセデスに抜かれ(メルセデスは17%から20%に上昇)、アウディやBMWが僅差で続き、ジープ、レクサス、リヴィアンはテスラから大きく離れています。

もちろん、投資銀行志望のインターンの人たちの嗜好は、自動車市場のごく一部でニッチな部分を反映しているに過ぎないかもしれません。

しかし、ジョナス氏は、今後5年間のインターンの購入またはリース意向は、ほとんどがハイブリッド車(39%)に集中しており、ICE(内燃機関)車でさえ23%対22%でEVより上位にランクされている、と述べています。

モルガン・スタンレー社は、夏のインターンの採用基準を調整する必要があるのかもしれませんが、これはおそらく、EVの米国市場における逆風を反映しているのでしょう。既存大手自動車メーカーは、EVで大赤字を出しており、ICEを売ってドルを稼ぐ一方で、EVへの移行を加速させることにはあまり乗り気ではありません。

ジョナス氏は別のレポートで、消費者も自動車メーカーもEVの普及に「一時停止」をしていると指摘しています。米国は、世界のEV化の後塵を拝しているはずのオーストラリアよりも遅れているということです。

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自動車所有は続く

また、モルガン・スタンレー社のインターンたちは、2030年に自動車を所有したり、リースしたりすることが必需品になるかどうかについての意見もアップグレードしています。このことは、2030年には自分の車は自分で所有し、完全自動運転やロボタクシーは、一部の人が考えているほど差し迫ったものではないことを示唆しています。

それでも、テスラにとってすべてが失われたわけではありません。今年6月、テスラは全世界で22万1000台ものEVを販売し、最も近い競争相手である中国のBYDの11万7000台、3位であるVWの6万3000台を大きく上回りました。全世界で最も売れたEVはモデルYおよびモデル3の2車種なのです。

私たちは、テスラがメルセデスの次ではなく、トヨタの次を目指し、価格を下げ、販売台数を伸ばすことで、テスラの普通の自動車会社化は進んでいくと考えられます。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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