今年の第2四半期も、前年と同様、テスラの新型電気自動車のほとんどは中国のギガファクトリー上海で生産されました。今週の報道によると、テスラで必要とされる従業員の数は、バッテリー製造の分野だけ減少しているとのことです。これは中国での厳しい電気自動車競争や、アメリカにおける補助金適用ルールが関係していると推測されています。またプロジェクト・ハイランドとしてリフレッシュ予定のモデル3の準備の一部である可能性もあります。
バッテリー製造従業員のレイオフ
中国のテスラにおけるバッテリー従業員のレイオフは、先週金曜日7月7日にブルームバーグによって最初に報道されました。今週初めに、レイオフの対象となる従業員の一部に通達があったとのことです。今回のレイオフは、バッテリーサプライヤーであるLGエナジー・ソリューションとCATLから供給されるバッテリー・モジュールと個々のセルのパックの生産に関するものとされています。この作業の多くは、以前はテスラのギガ上海工場で行われる予定でしたが、現在はより少ない人員で行っているようです。
ブルームバーグは、このニュースを中国の電気自動車市場における価格競争と関連づけ、レイオフの人数や具体的な理由は不明だと報道しています。ある情報筋によると、テスラは現在、バッテリーからバッテリーパックを製造する際に、人手に代わる機械設備を開発しているとのことです。
中国では現在、テスラのギガ上海でバッテリー製造に関するレイオフが行われていることは、複数の現地メディアに確認されたとのことです。これは、電気自動車購入者に対する米国の新たな補助金適用のルールが、中国産のバッテリーを除外していることに関係しているとされています。
一方でテスラは、モデル3のエントリーグレードのバッテリーとして中国CATL製のLFPバッテリーが含まれているにもかかわらず、米国内のすべてのモデル3に対して最高の税額控除7500ドルを受けることができています。これが可能になるのは、バッテリーセルの製造とバッテリーパックの製造を分離して、セルは中国CATLから輸入し、バッテリーパックの組み立ては北米の何処かで実施していると推測されています。
新型モデル3「プロジェクト・ハイランド」も関連?
つまり、中国国内の需要低迷や米国での税額控除に適用されるバッテリーに関するルール変更も、今回のレイオフの説明としてはすこし疑問符が付きます。今回のレポートには、関連は明示されていないものの、別の理由が含まれている可能性もあります。
ギガ上海工場のある従業員は、リフレッシュ予定のハイランドバージョンの新型モデル3の生産準備がかなり進んでいると聞かされたとのことです。中国からの他の報告によると、少なくともその基本的なバリエーションは、CATLの新しいM3Pバッテリーで作られたバッテリーを搭載し、すぐに完成したパッケージとしてテスラに納品される可能性があるとのことです。
CATLには他にも革新的な技術があり、セル・トゥ・パック(CTP)、つまりモジュールという中間工程を経ずにバッテリーを完全なバッテリーパックに統合する技術もあります。テスラも4680バッテリーでこの方式を採用していますが、生産量はまだ多くないようで、CATLによれば、独自のCTPシステムの方がはるかに効率的とのことです。そのため、テスラはモデル3用に即座に新しいM3Pパッケージを採用することができると考えられます。
また、今回のレイオフが、このバッテリー部門にのみ影響すると言われていることも符合します。内部情報によると、モデル3ハイランドのプロトタイプの生産ラインはすでに中国のギガ上海で稼動しており、週末には敷地内の道路でテストが行われているとのことです。これはまた、テスラが最近ギガファクトリー上空についてドローン飛行ができないような妨害電波をだしている理由の説明にもなるでしょう。
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