完全自動運転実現の鍵を握る、テスラのスーパーコンピューター「Dojo」がいよいよ来月登場へ

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テスラによると、自動運転の取り組みを新たなレベルに引き上げるとされる待望のスーパーコンピューター「Dojo」(道場)が、いよいよ来月から生産開始されるとのことです。

テスラ独自のスーパーコンピューター「Dojo」

Dojoは、テスラ独自のカスタムスーパーコンピュータープラットフォームで、AI機械学習のために一から構築され、より具体的には、テスラの車両から送られてくる映像データを使用しニューラルネットワークによるビデオトレーニング用のスーパーコンピューターです。

テスラはすでに、世界で最も強力なNVIDIA GPUベースの大型スーパーコンピューターを所有していますが、この新しいDojoは、テスラが自社で独自に設計したチップとインフラストラクチャを使用しています。

この特注スーパーコンピューターは、テスラの自動運転に必要なコンピュータービジョン技術に不可欠な、ビデオデータを使ったニューラルネットのトレーニング能力を向上させることが期待されています。

人工知能イベント「テスラAIデー」で登場

テスラは2021年に初めて開催された人工知能関連イベント「AIデー2021」でこのスーパーコンピューター「Dojo」を発表しましたが、当時はまだ取り組みを始めて強化している段階でした。まだ最初のチップとトレーニングタイルしかなく、完全なDojoキャビネットと構成されたクラスタ「エクサポッド」の構築に取り組んでいる段階でした。

そして更に1年後に開催された2回目の人工知能イベント「AIデー2022」で、テスラはDojoの進捗状況を発表し、当時、テスラは2023年第1四半期までに完全なクラスタを実現する、と話していました。

こうした中でスーパーコンピューターDojoが稼動したというニュースがないまま、今年の第1四半期が過ぎてしまったのが現状です。

今年の7月から生産開始

現在、テスラは新しいテスラAIツイッターアカウント(イーロン・マスク氏がソーシャルメディアプラットフォームを買収して以来、テスラにとって5つ目の新しいツイッターアカウント)でDojoの最新情報を共有しました。

同社によると、7月に生産を開始するとのことです。

7月23日からDojoの製造が始まり10月24日に100Exa-Flopsの計算速度へ
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ツイッターに投稿されたタイムラインによると、テスラは2024年初頭までにクラスタが世界で最も強力なスーパーコンピューターの1つになるまで、システムにトレイやキャビネットを追加し続ける予定で、スケジュール的に来年末までにそれを大きく上回る計画のようです。

テスラはDojoによって、これまで何百万台もの車両を通じて蓄積してきた実走行シナリオの極めて大規模なデータベースを、ついにフル活用できるようになると期待されています。テスラの「完全自動運転」FSDベータ版の改善に納得していない多くの人々は、今回のDojoがその改善率を高めてくれることを期待しています。

今回のDojoの登場により、FSDベータ版をより完全なものに近づけたいというのはイーロン・マスク氏の希望でもあるのでしょう。そうでなければ、テスラが何年も真の自動運転を達成するとは思えませんし、マスク氏は今年実現すると確信しているのですから。

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