航続距離は600km超、待望のテスラ・モデルY ロングレンジ、ようやく日本で受注開始

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Credit:Tesla
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2023年、世界でも最も売れる自動車となるといわれるテスラ・モデルYですが、これまで日本国内ではエントリーグレードのモデルY RWD(Rear Wheel Drive:後輪駆動)と最上級グレードのAWD(All Wheel Drive:全輪駆動)パフォーマンスの2つのグレードしか注文できませんでした。

今回、この2つのグレードの中間グレードとなるAWDロングレンジの注文が可能になり、テスラのオンラインコンフィグレーターでは6,760,600円、納期が2023年5月~6月となっています。更に、国土交通省基準の航続距離はパフォーマンスを上回る605km、最高速度は217km/h、0-100km/hは5.0秒という性能となっています。

補助金の適用

このモデルYロングレンジも他のテスラ車と同様の補助金を受けることが可能です。まず、国の補助金としてCEV(Clean Energy Vehicle)はテスラ車を購入しさえすれば65万円の補助金を受けられます。また、東京都の補助金が非常に充実しており、(4年間東京都に住む必要がありますが)この国の補助金に上乗せして補助金が35万円~65万円ももらえる制度となっています。もちろん、再生可能エネルギー100%の電力契約とか、太陽光発電の導入とか色々細かい条件はあるのですが、それほど厳しい条件でもないのでこれはおすすめです。(詳細は以下のリンクから)

ギガプレスとメガキャスティング

今日本で販売、納車されれいるモデルYは超大型アルミ鋳造機「ギガプレス」で作成されるリアとフロントの一体成型部品メガキャスティングを採用しています。これは、いわばプラモデルのように自動車を作るようなイメージで、非常に複雑で多様な細かい部品を一体成型する手法で、普及用自動車製造の方法としては世界でテスラが初めて導入し、大衆車で成功したのがこのモデルYです。リアの部品は70個もの細かい部品をわずか1つの部品(メガキャスティング)で賄っているといわれています。

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左側は従前、右側の青色部分がフロントとリアのメガキャスティング一体成型部品
Credit:Tesla

日本に輸入されているモデルY(とモデル3)は中国のギガファクトリー上海で製造されているものです。一方で、北米のモデルYは米国カリフォルニア州フリーモント工場もしくは昨春に稼働開始したギガファクトリー・テキサスで製造されています。特に、このギガ・テキサス製造のモデルYには、先述のメガキャスティング以外にも、新しいバッテリー仕様である4680型バッテリー(直径が46ミリ、高さが80ミリ)を使い、このバッテリーパック自体を自動車の構造体と兼ねる「ストラクチャラル・バッテリーパック」という新たな製造方法が一部に導入されています。

ギガ上海製のモデルYには従来型の2170(直径が21ミリ、高さが70ミリ)バッテリーセルが採用されているので、4680セルとストラクチャラル・バッテリーパックは未搭載ですが、この製造技術の成熟と相まって今後導入が進むと考えられます。

最近は電気自動車製造の原価の相当部分を占めるとされるリチウムの価格が一時の急騰から相当下落したことも有るので、メガキャスティングや4680セル、ストラクチャラル・バッテリーパックなどテスラの進める自動車製造の革命により、今後もしかするとテスラ車の価格はどんどん下がっていくかもしれません。

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