テスラのハードウェア4コンピュータ(HW4)の最近のリークは、テスラのオートパイロットユニットに来る今後の変更について、相当明確な推測を提供しました。HW4についてはまだ多くのことが分かっていませんが、今回のリークでは、テスラの電気自動車に搭載されるカメラの数が11個に増加する可能性があることが示唆されています。
ハードウェア4はその名の通り、テスラの次世代オートパイロットコンピューターです。イーロン・マスク氏は、第4四半期および2022年度の決算説明会で、HW4は人間のドライバーよりも500%から600%安全な運転ができるはずだと述べています。現在、モデル3およびモデルYなどの車両に展開されている既存のコンピュータはハードウェア3(HW3)を搭載しており、マスク氏は人間のドライバーよりも200%から300%安全に操作できる水準と言っています。
ハードウェア4とテスラビジョン
テスラビジョン(センサーを使わずにカメラ映像からの情報だけで自動運転を実現するテスラのアプローチ)に注力するテスラからすると、完全自動運転FSDと半自動運転オートパイロットがリアルタイムで道路状況をよく見て分析するということは適切なアプローチです。このことを念頭に置きつつ、最近のテスラハッカー@greentheonlyがツイッターで投稿したハードウェア4のリーク情報を見ると、テスラはカメラの数を8個から11個に増やしているようです。
ハードウェア4のコンピュータを見ると、12個のカメラコネクタが完全に実装されており、1個は 「Spare(予備)」と表示されています。残りの11個のうち、1個はやはり車内カメラに使われ、10個は車外カメラに使われます。これは、同社が従来の8カメラレイアウトの車両に同様のシステムを採用していることから、全く不思議なことではありません。
ハードウェア3 VS. ハードウェア4カメラ
テスラの既存のレイアウトは、リアナンバープレートの上に1台、左右ドアピラーに各1台の計2台、バックミラー裏のフロントガラス上部に3台、フロントフェンダー左右に各1台の合計8台のカメラを搭載しています。過去にはレーダーユニットや超音波センサーも使用されていましたが、テスラはテスラビジョンの開発に注力するため、これらを段階的に廃止しています。
流出したハードウェア4の画像には、カメラの名称が以下のように記載されています。
“F-SVC”、”L-SVC”、”R-SVC”、”L-FF-リア”、”R-FF-リア”、”L-FF-サイド”、”R-FF-サイド”、”ワイド”、”メイン”、”バックアップ”、”セルフ”の11個です。テスラらしく、ちょっと不可解な名前ですが、その並び方から、ハードウェア4コンピュータを搭載したテスラのどこにカメラが設置されるのかを推測することができます。
ハードウェア4のカメラ配置
リーク画像ですぐに目につくのは、”F-SVC”、”L-SVC”、”R-SVC “と記された3つのカメラです。テスラのパーツカタログを見ると、”SVC “は車両のバンパーを指しているので、これらを考慮すると、ハードウェア4は3つのバンパーカメラを使用すると思われます。「F」「L」「R」SVCの配置という言及を考慮すると、グリーン氏は、ハードウェア4のカメラのうち1台はフロントバンパーに、2台は交差交通用にリアバンパーの両脇に配置される可能性を指摘しています。
また、注目すべきは、”FF “と記載されたハードウェア4のカメラスロットです。この文字で計4台のカメラがリストアップされています。”L-FF-リア”、”R-FF-リア”、”L-FF-サイド”、”R-FF-サイド”の計4つのカメラが記載されています。グリーン氏は、”FF “は “Front Fender “を指すのではないかと推測しており、そうなると、ピラーのカメラはフロントフェンダーに移動している可能性があります。しかし、他のテスラウォッチャーは、”FF “は “Front Facing”、高解像度画像の “Full-Frame”、”Far Field “の意味もあるのではないかと指摘しています。
死角がなく、360度見渡せる
ハードウェア4のリーク情報が正確であれば、テスラが新しいオートパイロット・コンピュータを搭載した車両を展開する際に、カメラの数を2つ増やすことを示唆しているのでしょう。ハードウェア3の既存カメラとハードウェア4の潜在的なカメラ設定を比較すると、新しいカメラはリアバンパーに設置されるカメラになるようです。これは、リアバンパーの超音波センサーが廃止され、カメラに置き換わる可能性を示唆しているのかもしれません。
ハードウェア4のカメラのセットアップの可能性を考えると、テスラはついに、オーナーの間で要望の高い、車両の360度ビューを展開することになるようです。また、既存のクルマの死角が解消されることを意味します。ハードウェア4は、性能の向上だけでなく、安全性と視認性の面でも特筆すべきステップアップとなるかもしれません。
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