懸念が示されている自動運転中のステアリング保持警告解除について、テスラはどう対処すべきか

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Credit: NoClueHowTo | YouTube
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米国運輸保安庁(NHTSA)が交通事故死者数に関する情報を発表した日、記者たちはテスラ関連のことに関心を寄せていました。ロイター通信は、米国運輸保安庁のアン・カールソン長官代理が、「ワシントンでのイベントの傍らで記者団にコメントした。」と述べています。その傍らのコメントとは、テスラが関与する事故の政府によるレビューと、オートパイロットのハンドル「ナグ」(ハンドルナグ:自動運転中にハンドルに力をかけ続ける行為)を取り除く可能性についてのものだったとのことです。

ちなみに米国運輸保安庁の報告によると、米国における自動車事故による死亡者数は、過去2年間の劇的な増加から横ばいになっているようです。

カールソン氏は記者団に対し、2021年8月に始まったオートパイロットの調査に政府機関が多くのリソースを投入していることを明らかにしました。この責任者代理はロイター通信に対し、「リソースには多くの技術的専門知識、実際にはいくつかの法的新規性が必要で、そのため我々はできる限り迅速に動いていますが、同時に注意深く、必要な情報をすべて入手できるようにしたい。」と述べています。

オートパイロットの変更も予定

このレビューの一部では、テスラ車をオートパイロットで操作する際にドライバーが注意を払っているかどうかも調査すると言われています。ドライバーの意識を評価するオンボードアラートシステムは、同機関が調査しているいくつかの事故で作動しており、カールソン氏がイーロン・マスク氏の最近のツイートに特に関心を持ったのはこのためです。

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CREDIT: DRIVE IN EV/TWITTER

以前お伝えしたように、マスク氏は@WholeMarsBlogからのツイートに対し、FSDの走行距離が1万マイルを超えたユーザーには、「退屈なハンドル操作の保持警告」を無効化するオプションが提供される可能性があると回答しています。マスク氏は、この措置に「同意する、アップデートは1月に実施する」と回答しました。

カールソン氏は記者団に、「非常に広範な調査が進行中だ…。我々は、この最新のツイートについてテスラと会話しています。」 と述べた。

ハンドル保持警告を除去する

マスク氏は先日も、多くの大きな改善を含む、完全自動運転の大幅なアップデートが2週間以内に行われるとツイートしていました。時系列を考えると、今回のステアリングホイールの圧力検知機能の変更は、FSDベータ版V11.3アップデートの一部である可能性があります。したがって、米国運輸保安庁がテスラに接触してきたことは意味をなし、その調査結果は、マスク氏が長年目指してきた自律走行車のビジョンの将来に大きな影響を与える可能性があります。

DirtyTeslaの最近のツイートによると、彼は情報筋から、カナダ運輸省がすでにカナダでのFSDベータ版の不許可を検討しており、ハンドルの「ナグ」の削除が決定打になる可能性があると語ったということです。

DirtyTeslaは、ツイッターで以下のメッセージをシェアしました。

「カナダ運輸省は、FSDベータ版ソフトウェアを実際の道路でテストすることは安全でないと考えているため、カナダでのベータ版の中止を勧告するところまで来ています。もしナグが削除されたら、彼らはそれを撤回するよう勧告する可能性が高いのです。」

テスラがすべきこと

テスラは、運転者の注意確認がハンドルにかかる力を検知することに依存しており、決して優れた解決策とは言えません。継続的な監視ができないし、ハンドルにかかる抵抗を常に適切に検出できるわけではないので、多くの「ハンドルを少し回してください」プロンプトを引き起こしてしまうのです。

テスラはすでに米国運輸保安庁と協議を進めているようなので、両者が納得のいく合意に達することを期待しています。BlueCruise(フォードの自動運転)など他の先進運転支援システム(ADAS)は、すでに一部の高速道路でハンズフリー運転が可能です。BlueCruiseはテスラの車内カメラと同様のカメラでドライバーの行動を監視しているだけです。

テスラはこれを「ステアリングホイールナグの除去」と表現するのではなく、「車内カメラと機械学習を活用したより良いドライバーモニタリングに移行する」と表明すべきなのです。テスラは2年前にヴィジョンベースのドライバーモニタリングを開始しました。この機能は間違いなく改善されてきており、特定の間隔でドライバーに「口うるさく」言う必要性を減らすと同時に、モニタリングの改善を可能にするシステムへ移行する準備が整った、と述べるべきでしょう。

米国運輸保安庁は過去7年間で、オートパイロットの使用が疑われる特別調査を40件近く実施しており、彼らの懸念は理解できますが、テスラは彼らを安心させるためにもっと努力できるのです。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。

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