テスラの廉価版2万5千ドル「モデル2」、「スリム化したモデルY」かも

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テスラは、安価な大衆向けEVを突然断念し、サイバーキャブと呼ぶ自動運転ロボタクシーを開発する取り組みを支えることにしたため、投資家や世間から非難を浴びています。そして今、私たちは密室で何が起きていたのかを知ることができるかもしれません。

創業当時からの夢

The Informationが新たに報じたところによると、マスク氏の軽率な決断は、次期ロボタクシーを会社の優先順位のトップに押し上げただけでなく、モデルYの「スリム化」された25,000ドルバージョンを先送りにする、というものです。

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Credit:Trubni/Instagram

元従業員の証言によると、大失敗の発端は2月の1週間に開かれた2つの幹部会議とのことです。最初の会議では、テスラの腹心たちが安価な「モデル2」(コードネームNV91、「New Vehicle 91」)をテスラの新たなホームラン候補として売り込みました。これは、マスク氏が数年前に設定した価格目標を達成し、テスラで最も人気のある車、モデルYをスリム化することで実現します。

「最初にマスク氏の部下が彼(イーロン・マスクCEO)に見せたのは、最新のフルサイズ・バージョンの低価格クロスオーバーSUV、テスラ社外の人々から見ればモデルYをスリム化したようなクロスオーバーSUV」

マスク氏は、2020年に開催されたテスラ初のバッテリーデイのイベントで、元エンジニアリング担当重役のドリュー・バグリーノ氏とともにステージ上で明らかにしたときから、さらに安価なEVのアイデアに夢中になっていました。当時マスク氏は以下のように語っています。

「これは創業当初からの夢でした」

彼のアイデアは、テスラのすでに効率的な製造方法と、さらに安価なバッテリー技術を組み合わせることで、価格を大幅に削減することでした。しかし、マスク氏のレーダーから安価な車を追い落としたのは、価格ではなくロボタクシー、いわゆる「サイバーキャブ」だったのです。

コードネームNV93

マスク氏と同じ幹部が昨年2月に行った2回目のミーティングでは、コンセプトのフューチャープロダクトに焦点が当てられました。幹部たちはコードネームNV93と呼ばれる運転手のいないロボタクシー・コンセプトを提案し、マスク氏はそのアイデアに仰天したと伝えられています。

レポートによると、製品の売り込みはマスク氏のフューチャープロダクトへの意欲をなだめるためのものでしたが、マスク氏はテスラがなぜそのアイデアをすぐに実行しないのか知りたかったようです。結局のところ、彼は2016年から完全自動運転車を約束していたのですが、たとえ製品が規制当局に承認されていなくても、完全に開発されていなくても、「まもなく」実現することを常に公表していました。

すぐにアバウトな変更が行われました。NV91はキャンセルされ(その後、投資家からの批判を受け、キャンセルが撤回されましたが)、チームはNV93に集中することになりました。マスク氏はその後、先月中国を訪問した際に、上海でのロボタクシー試験のアイデアを中国に売り込もうとし、8月8日にこの車を発表すると世界に伝えました。

間違いなく延期

テスラのスケジュールは、特に幹部が極端に短い納期に追われていることを公に認めていることを考えると、常識ハズレの場合が多いです。例えば、サイバートラックのプロトタイプはわずか93日で設計されました。

「彼はバージをスピードボートのように回転させた」と、The Informationのインタビューで無名の元中堅幹部が語っています。

確かに、NV91とNV93にはトラクションバッテリーと駆動モーターという共通点がありましたが、モデル3およびモデルYにも共通点があります。

NV91は、テスラが売上を上げることができ、日常のドライブで運転席に座り、ある程度の使いやすさと快適さを期待するたくさんの人が使用します。NV93は、1マイルあたりのコストが最も低くなることを目指した自動運転のクルマです。さらに、サイバーキャブは耐久性があり、広く利用可能である必要があり、短期間の通勤に使用する乗客からの無数の酷使に耐える必要があります。

テスラはこれから先、大変なことになりそうです。複数の元従業員がThe Informationに語ったところによると、ロボタクシーは「発売準備が整うまで長い道のり」であり、テスラは間違いなく発売を延期するだろうとのことです。

テスラの株価は今年だけですでに32%以上も下落しているため、この動きは投資家の忍耐力を試すことになるかもしれません。一方、テスラはマスク氏の560億ドルの給与パッケージを復活させるかどうかの投票を同じ投資家に求めている状況です。

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