テスラ、ギガファクトリー・テキサスでの重要プロジェクトが暗礁に…

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テスラが広範なレイオフを実施する一方で、ギガファクトリー・テキサスにおける特定の重要なプロジェクトをめぐり、テスラが色々頭を抱えているような情報を入手しました。

財務上のブラックホール

テスラは4月15日、世界中の従業員の10%以上をレイオフすると発表しました。レイオフの理由として、以前は「急成長による雇用の非効率性」を挙げていました。しかし、テスラは今回のレイオフをテキサス州オースティンにあるプロジェクトの整理にも利用しているとのことです。

テスラのパワートレイン&エネルギーエンジニアリング担当上級副社長であるドリュー・バグリーノ氏が同じ4月15日にテスラを去りました。バグリーノ氏は、オースティンのギガファクトリー・テキサスにおける4680バッテリーセル生産と正極工場を含む、テスラの多くのエンジニアリング・プロジェクトを率いていました。そしてこの2つのプロジェクトは深刻な遅れが出ています。この件に詳しい情報筋が語ったところによると、テスラは正極工場プロジェクトに関してバグリーノ氏に報告をしていたテスラの正極材料・製造担当シニアマネージャー、アンソニー・サーストン氏も解雇されたとのことです。

このプロジェクトに詳しい人物は、このプロジェクトを「財務上のブラックホール」と表現しています。この工場は、テスラがギガファクトリー・テキサスで自社のバッテリーセルを生産するために、加工された正極材を供給するための施設です。イーロン・マスク氏は、この工場の進捗状況に不満を持っていると言われており、頭を抱えています。バグリーノ氏が解雇されたのか、それとも偶然レイオフの最中で独立したのかは不明です。

すべてのリソースをロボタクシーに

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マスク氏はまた、ギガファクトリー・テキサスで他の変更も推し進めているようです。

私たちは今日、マスクCEOが同工場で次世代の安価な電気自動車を製造するNV9と呼ばれるプロジェクトを停止したことを報告しました。その代わりにマスク氏は、すべてのリソースをロボタクシー・プログラムに投入するよう求め、具体的には、工場で進行中の拡張工事で新しいデータセンターを建設するよう求めたようです。この件に詳しい情報筋が語ったところによると、このプロジェクトは正極工場と同じように、予定より遅れているとのことです。マスク氏は8月20日までにデータセンターを稼働させるべく、プロジェクトのスケジュールを早めているようですが、今のところは何が起こるかわかりません。

そのスケジュールはすでに野心的なものでしたが、マスクCEOはオースティンでの建設にとって最も厳しい数ヶ月の中でそれをさらに早めました。このプロジェクトでは、データセンターを建設するためのコンピューティング・ハードウェアやパワーエレクトロニクス・ハードウェアの供給というロジスティクスの課題に加え、雨や風による遅延が予想されています。

また、テスラ・ギガファクトリー・テキサスのインフラ担当ディレクター、アミール・ミルシャヒ氏を含む関係者によると、このプロジェクトに関わる数名が解雇されたとのことです。このプロジェクトに関わった人たちは、このプロジェクトを「Dojo」と呼んでおり(これはテスラが独自のスーパーコンピューター・プログラムと呼んでいるものですが)、このデータセンター・プロジェクトに詳しい2人の人物は、このプロジェクトにはNVIDIAのハードウェアが使用されると述べています。

テスラが2023年12月にDojoプロジェクトの幹部を手放したことは以前お伝えしました。また、今年初め、テスラはニューヨークに5億ドルのDojoスーパーコンピューター・クラスターを建設すると発表しました。テスラは、このニューヨーク・プロジェクトとギガファクトリー・テキサス・プロジェクトによる新たなコンピューティング・パワーを、自動運転用AIのトレーニングに利用することを目指しています。そしてテスラは8月8日にロボタクシーを発表する予定です。

レイオフの理由

テスラとイーロン・マスクCEOは、レイオフは「急成長による雇用の非効率性」によるものだというシナリオを推進していますが、間違いなくそれ以上の理由があります。このため、一部のテスラファンは「テスラはただ脂肪を切り詰めている」「下位10%のパフォーマーを解雇している」と主張していますが、繰り返しますが、今回のレイオフの理由はそれだけではありません。

イーロン・マスクCEOはテスラのいくつかのプロジェクトの進捗に不満があり、良くも悪くも大掃除をしているようです。レイオフは、特定のプログラムが廃止され、人材リソースが移動したり、不要になったことを隠しているようなものなのです。今週テスラをレイオフされる人たちは仕事ができない人たちだという意見には同意できません。場合によってはそうかもしれませんが、プログラムが機能しなくなる要因には様々なものがあり、イーロン・マスクCEOは時としてその要因になり得るのです。

彼は「ゴールポストを動かす」ことで知られています。

テスラのニーズが変化しているのは、イーロン・マスク氏が考えを変えているからです。要するに、イーロンはテスラのすべてを自動運転、ロボタクシーに賭けようとしているのです。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・抜粋・編集して作成しています。

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