現在、その普及で劣勢に立つトヨタは中国全土にEVを展開する新たな方法を準備しているようです。
自動運転モビリティのスタートアップ企業であるPony.aiは8月4日金曜日、トヨタ自動車およびGACトヨタと合弁会社の調印式を行い、中国で完全無人ドライバーの電動ロボタクシーを量産・展開すると発表しました。
トヨタの電動ロボタクシーが中国に挑戦
この新しい合弁会社は10億人民元(約200億円)以上を投資し、今年中には設立される予定です。
プレスリリースによると、GACトヨタ自動車(トヨタとGACグループの中国における折半出資の合弁会社)は、Pony.aiにトヨタブランドの電気自動車を提供する予定で、トヨタの車両冗長システムを搭載したEVは、レベル4自動運転に対応可能とのことです。
概要 | 運転(責任)の主体 | |
レベル0 運転自動化なし |
ドライバーが全ての運転操作を行う | ドライバー |
レベル1 運転支援 |
システムがアクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作のどちらかを部分的に行う | ドライバー |
レベル2 部分運転自動化 |
システムがアクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作の両方を部分的に行う | ドライバー |
レベル3 条件付運転自動化 |
決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。ただし運転自動化システム作動中も、システムからの要請でドライバーはいつでも運転に戻れなければならない。 | システム (非作動の場合はドライバー) |
レベル4 高度運転自動化 |
決められた条件下で、全ての運転操作を自動化。 | システム (非作動の場合はドライバー) |
レベル5 完全運転自動化 |
条件なく、全ての運転操作を自動化。 | システム |
トヨタのEVはPony.aiの自動運転技術を搭載し、同社のロボタクシー・ネットワーク・プラットフォーム(PonyPilot+)上で走行します。
今回の新しい合弁事業は、トヨタとポニー.aiが過去数年にわたり築いてきた関係を基礎とするものです。
2019年8月、トヨタとPony.aiは中国で自動運転車を進め、後に公道でテストすると発表しました。同社は現在、中国の主要都市に約200台のトヨタおよびレクサスブランドのロボタクシーを配備しています。
Pony.aiは昨年4月、自動運転会社として初めて中国でタクシー免許を取得し、同サービスは、これまで約2400万kmの自動運転の実績があります。

将来的には量産・大規模化
トヨタとPony.aiの新合弁会社は、今回の完全無人の電動ロボタクシーを「将来的に量産化」し、「大規模展開」することを目的としています。
ロボタクシー導入の動きは、トヨタが中国の自動車市場で電動化への移行に苦戦していることを受けてのもので、トヨタは今週初め、中国市場で「競争力のある電動化車両」を投入するため、技術やソフトウェアの現地開発を加速させる計画を明らかにしました。
新たな計画では、中国の購買層が求める、モダンなインテリアデザインとAIを組み込んだスマートコックピットの設計・開発を進める予定とのことです。
また、トヨタの中国におけるGACとの合弁会社は先週初め、約1,000人の労働者との契約を契約期間前に打ち切ると発表しました。これは、中国市場における急速なEV化と現地新興EVメーカーとの競争で、トヨタが窮地に立たされている状況を表すと市場では解釈されています。
今回のロボタクシーが大規模に実現するようなことがあれば、市販EV市場では後手を踏んでいるトヨタが、ロボタクシーで一気に巻き返すことも可能となります。
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