テスラのハードウェア4(HW4) 最先端の完全自動運転FSDコンピュータに隠された謎を解く

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テスラの最新鋭完全自動運転コンピュータであるハードウェア4(HW4)は、その登場以来、謎に包まれてきました。テスラ関連での有名なハッカーである@greentheonly(通称 グリーン氏)は、HW4の詳細を明らかにし、その技術に関する貴重な知見を提供しました。

2-SOCバージョンとカメラレイアウト

グリーン氏がファームウェアのサンプルを分析した結果、HW4の出荷バージョンが判明しました。内部的には2-SOC(SOC:System on a Chip)バージョンと呼ばれているようです。このバージョンでは、現在のカメラレイアウトと、フロントバンパーカメラと2つの追加サイドカメラなど、サラウンドビューカメラを追加した拡張レイアウトの2つの可能性をサポートしています。これらのカメラは、2880×1876の解像度で動作し、最大45フレーム/秒に達するようです。メインカメラとバックアップカメラには独自の仕様があり、ベンダーは未定です。

新しい全地球航法衛星システム(GNSS)はTeseo Vプラットフォームをベースにしているとされ、レーダーシステムはイーサネットで接続し、内部IPアドレス192.168.90.110で動作します。

HW4カメラコネクタの初期搭載と新カメラの紹介

当初、グリーン氏は12個のカメラコネクタを搭載したHW4を公開し、HW4搭載車には新カメラが採用されると予想していました。しかし、HW4搭載の最初の車両、具体的にはモデルSとモデルXには、新しいハードウェアは搭載されているのですが、新しいカメラは搭載されていません。以前、プロジェクト・ハイランドの記事でお伝えしたように、テスラはバンパーに新しいカメラを追加し、さらに車両の両側に1台ずつ追加する予定です。

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2023年後半に登場するとされるリフレッシュ版モデル3(プロジェクト・ハイランド)
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3-SOCバージョン

グリーン氏の最新の調査結果では、2つのHW4セットアップ(カメラを追加したものと追加していないもの)が示されています。さらに、グリーン氏のファームウェア解析により、開発中の3-SOCバージョンの存在が明らかになりました。このバージョンでは、カメラのレイアウトは同じですが、内部のデシリアライジングのルーティングが異なっています。

HW4ではGPUの発熱量が増加したため、その性能に限界がある可能性があります。3-SOCバージョンは、より効果的な放熱を実現するか、新しいハードウェアに道を開くことによって、この問題に対処する可能性があります。しかし、3-SOCバージョンの正確な目的および開発については、現時点では不明です。

テスラセミに関連する情報

また、グリーン氏のファームウェア解析により、テスラセミに関連する情報が明らかになり、バッテリー管理システム(BMS)と3つのサブパックすべてに、内部のイーサネットネットワークでアクセスできることが判明したのも興味深いことです。

グリーン氏によるこれらの発見は、テスラのHW4を支える高度な技術を包括的に理解することができます。市場で最も先進的な完全自動運転コンピュータとして、その潜在的な用途と能力は、自動車産業と消費者にとって間違いなくエキサイティングなものです。

テスラが完全自動運転技術の開発と改良を続ける中で、その安全性、機能性、既存システムとの統合に関する疑問を解決することが極めて重要です。最先端のHW4と、それが実現する自律走行体験のさらなる発展を、世界が待ち望んでいるのです。

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