イーロン・マスク氏は、テスラの主要な競争相手として中国のライバルEVメーカーに言及しましたが、テスラの値下げはそのライバルにかなりの影響を与えているようです。
テスラの最大のライバルは、米国ではなく、中国にいるのかもしれません。実際、イーロン・マスクCEOは、テスラが最近行った2022年第4四半期の決算説明会で、テスラの最大のライバルについて話す際に「中国のどこかの会社」について言及したのです。最近の報道では、テスラの中国での値下げが、Li Auto、Nio、Xpengなどの地元EVブランドの販売台数に影響を与えているとされています。
マスク氏はこれまで、テスラの最大のライバルはEVではなくガソリンエンジン車であると語ってきました。しかし、中国は世界最大の自動車市場であり、EVの生産・販売で成功している企業も少なくありません。つまり、おそらくテスラの世界規模での最大のライバルはガソリン車なのですが、中国において、テスラが主に販売台数で勝とうと注力しているのは、現地生産のEV(モデルYとモデル3)なのです。
テスラは最近、米国と中国をはじめとする世界市場で、かなり大幅な値下げを行いました。以前お伝えしたように、大幅な値下げは世界の自動車市場全体に影響を与えているようですが、これは当然のことといえます。テスラは、多くの人がまだ小規模でニッチな自動車メーカーと考えていますが、2022年にモデルYおよびモデル3を世界で最も売れている自動車のリストに大きく引き上げ、その販売台数のほとんどは、テスラ車の販売価格が歴史的に高いときに起こったものです。
テスラは2022年末に中国で複数のインセンティブを提供し、2023年にはさらに多くのインセンティブを提供して販売台数を伸ばしています。その結果、注文や納車のために店舗に押し寄せる人もいれば、既に購入したユーザーからは抗議の声があがりました。値下げ第2弾の前に中国でテスラを購入した人々は、騙されたと感じ、返金を希望したが、テスラはこれまでと同様にはそれに応じないと考えられます。
そんな中、インタネット上に発表された最近のレポートによると、Li Auto、Nio、Xpengの3社はいずれも1月の月間販売台数と前年同月比が著しく減少していると指摘されています。通常一般的に、自動車メーカーの1月の販売台数は12月よりも減少すると予想されるのですが、これらのEVメーカーは2023年1月と2022年1月を比較した場合、販売台数の増加を見込んでいたようで、中国在住のアナリスト、ガオ・シェン氏は以下のように解説しています。
「テスラの(モデル3およびモデルYの)大幅な値引きは、中国が開発したスマートEVに対するドライバーの購買意欲を吸い上げたようだ。高価なEVに対する需要は全体的に弱いようで、今年のプレミアムEVの分野では価格競争が起こるかもしれない。」
Li Autoの販売台数は前年比23%減で、2023年1月の販売台数は約1万5000台と報じられています。Nioの同月のEV販売台数は約8500台で、2022年1月から12%減、2022年12月から46%減となった。更に、Xpengは2022年1月と比較して60%近く販売台数を減らしており、最も大きな打撃を受けたようです。
一方、中国のマーチャントバンクによると、テスラが中国で非常に魅力的だった13.5%の値下げ後の翌週、販売台数はなんと76%も急増し、テスラは1週間だけで1万2千台以上を販売しました。
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