テスラ(NASDAQ:TSLA)の第4四半期および2022年度通期決算説明会が1月25日のマーケット終了後に開催されました。テスラの第4四半期の数字は非常に印象的で、同社は過去最高の四半期収益、営業利益、純利益を達成しました。
テスラは、決算発表資料(アップデートレター)で2022年第4四半期における重要なマイルストーンを数多く取り上げています。ギガファクトリー・テキサスとギガ・ベルリンの両方で、週当たり3000台のモデルYの生産を達成、また、同社の4680バッテリーセル生産ラインは、週に1000台のバッテリーパックを作るのに十分な量のバッテリーを生産することができ、さらに初の電気トレーラー、テスラセミは12月に納車を開始しました。
第4四半期、テスラの総売上高は37%増の243億1800万ドル。第4四半期の営業利益も前年同期比で改善し、39億ドルとなった。ただし、自動車用粗利率は25.9%と記載されており、これは印象的ですが、26.4%であった予想を若干下回っています。
以下は、テスラの第4四半期と2022年度の決算説明会でイーロン・マスク他テスラ幹部が質疑にこたえる形で説明された主な内容のまとめとなっています。
値下げ後の需要
テスラの需要は依然好調で、特に値下げ後の需要が好調であることをレポート。同社は2023年1月に生産可能量のほぼ2倍となるこれまでで最大の受注を記録している。「自動車市場全体が収縮しているにもかかわらず、テスラの需要は良好に推移すると考えている」とイーロン・マスクCEO。
FSDベータは40万ユーザー
FSDベータ版はおよそ40万人のユーザーに展開された。高速道路以外でのFSDベータ版の総走行距離も1億マイルに達した。また、イーロン・マスクCEOはFSDベータプログラムの安全性を強調した。「これらの統計が正確でなければ、FSDベータ版をリリースすることはなかっただろう」とイーロン・マスクCEO。
大型蓄電池メガパックの拡大
「持続可能なエネルギーの未来への道があることを明確にしたい」とマスク氏は述べ、テスラが同社の車両生産量を上回る速度でメガパックの生産を増強していることを付け加えた。「製造技術は当社の最も重要な長期的な強みになるだろう」
収益性
2021年比で、2022年度は収益が50%増加し、営業利益が2倍に。
排出権クレジットの見通し
米国内バッテリー製造メーカーへのクレジットについて、長期的にはテスラはこのクレジットから大きな価値を得ることができるだろう。とはいえ、これは米国国内製造に依存するものなので、2023年のクレジットの価値は巨大にはならないが、将来的には巨大になる可能性がある。また、低価格車(いわゆるモデル2)を実現するための補助金の活用も考えている。
自動車総利益率(粗利率)
アナリストは、リースとレジクレジットを除いた自動車総利益率は20%を下回り、平均販売価格は全モデルで47000ドル前後になると推定しているが、テスラは、少なくとも現在のデータに基づけば、それらの指標(粗利と販売価格)を上回る、と考えている。
イーロン・マスクとツイッター
イーロンのツイッターでの政治的発言と、それがテスラのブランドに損害を与えるかどうかについて、マスクCEOは、ツイッターで約1億2700万人のフォロワーがおり、今も増え続けているので、いわば「人気がある」という認識。マスク氏は、「ツイッターはテスラの需要を喚起するために信じられないほど強力なツールだと思うので、世界中の自動車ブランドに(ツイッターの利用を)勧めている。」とのこと。
4680セルとHW4
テスラはギガ・テキサスの4680バッテリーセル製造の立ち上げを着実に進めている。イーロン・マスク氏はまた、HW4(ハードウェア4)がサイバートラックとともに導入されることを認めた。マスクCEOは、サイバートラックが発売されたら毎日運転する予定であることにも言及。
テスラ保険
テスラのカークホーンCFOによると、テスラ保険が開示できるほどの規模になるには、しばらく時間がかかる。今のところ四半期で20%の成長である。顧客が車を引き渡した後の加入率も17%と高い。イーロン・マスク氏は、テスラ保険はテスラ社にとって良いフィードバックループになると指摘し、テスラ保険を通じて、テスラは車の設計とソフトウェアを調整し、修理費用を最小限に抑えられている。
サイバートラックの生産
イーロン・マスク氏によると、2023年夏が生産開始目標だが、最初はスローな生産スピードになる。「生産開始時期はあまり重要視していない」とマスクCEOは語り、本当に重要なのは大量生産であると指摘。その大量生産は2024年に開始される予定。
2023年の納車台数目標
テスラの2023年の納車台数目標180万台予想について、イーロン・マスクCEOは、テスラの生産ペースは実際には200万台だが、2023年もおそらく多くの不可抗力が起こるだろうから、保守的な目標を設定するのがベストだとして設定。実際には、テスラ社内生産可能台数は180万台よりも200万台に近い水準とのこと。
コストの最適化
モデル3およびモデルYが現在成熟しているため、テスラはコストをより最適化できる領域を探している。同社は、特にパワートレインでマージン(粗利)を増加させるのに役立つ情報を学び、これらにより、車両の継続的な改善を通じてコストを削減することが可能。
FSDベータの利用意向
イーロン・マスク氏によると、テスラユーザーのFSDベータオプションの利用意向が非常に強い傾向があり、「段階的な機能改善ごとに、FSDベータ利用意向もどんどん高まっている。」とのこと。また、カークホーンCFOは、テスラが2つの方法で自動運転戦略を構成しているとし、それらは完全自動運転FSDと強化型オートパイロットEAPの2つとのこと。
テスラのライバル企業
イーロン・マスク氏によると、テスラの競合は本当のところ今はまだ分からないとの事。自動運転技術だけなら、実際にテスラが2番手の企業をはるかに凌駕しており「誰が遠い2番手なのか、本当にわからない…2番手は望遠鏡で見てもみえないくらいあまりに遠いと思う。」とのこと。また、自動車メーカーとしては中国の自動車会社を尊敬していると答え、中国が世界で最も競争の激しい市場だと指摘。「彼らは最もハードに、最もスマートに働き、おそらく中国からテスラに次ぐ可能性のある企業が現れると思う」と述べたが、具体的な社名は挙げなかった。
テスラセミ以外の商用車
テスラがテスラセミ以外の商用車生産を加速させることを望んでいるかどうかについて、イーロン・マスク氏は、現時点では製品は発表されていないが、テスラは今後実施していくだろうと認めた。
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