かつてイーロン・マスク氏が、手頃な価格のテスラ(いわゆる「モデル2」ともいわれる2万5千ドルのテスラ車)というアイデアを否定しているように見えた時期がありました。これは、彼が将来の大きな目標「マスタープラン・パート2」で述べたように「ロボタクシー」ネットワークによって誰もが手頃な価格で移動できるようになるはずだから、モデル3以降はおそらく安価なクルマは必要ないだろう、とつぶやいたことに起因します。
このような発言は、欧米のような先進国には簡単に当てはまるのですが、インドネシアなどのような発展途上国には、当てはまらないと考えられます。インドやインドネシア、フィリピンなどの自動車分野で、手頃な価格の自動車やバイクが君臨しているのには、やはり理由があるのです。世界最大の自動車市場であり、テスラモデルYの有力な市場の一つである中国でさえ、手頃な価格の自動車を好む自動車購入者の層は非常に大きいのです。
一方でこれまでマスク氏は、テスラの廉価版EVについて、あまり考えを示してきていませんでした。今年の1月に開催された2021年第4四半期および通年の決算説明会で、マスク氏は「現在、2万5000ドルのクルマには取り組んでいない」ときっぱり言い、ウォール街の一部のアナリストを失望させました。また、代わりに未来的なデザインの専用ロボタクシーを作ることも考えていると表明しました。しかしながら、2022年第3四半期の決算説明会でイーロン・マスクCEOは、廉価版テスラとみられる第3世代の車両の販売台数が、これまでの同社のEVをすべて合わせた台数を今後上回ると指摘し、それまでの心境に変化があったようなことを示唆しました。
2022年のインドネシアG20サミットにオンラインで出席した際、マスクがより手頃な価格のテスラについての考えを聞かれたのは、当然のことでした。この時のインタビュアーは「インドネシアやインドで、『モデルI』と名付けたら競争力があるのではないか」と冗談を言いました。これに対してマスク氏は、テスラの将来の製品について多くを語ることはできないとしながらも、手頃な価格のEV、廉価版テスラが間違いなく実現すべき道であることを十分に認識していることを強調しました。
「ええ、私は将来のテスラの製品開発についてあまり話すことはできませんが、もっと手頃な価格の車を作ることは非常に理にかなっていると考えていると言うことはできます。そして、我々は何かをするべきだという事も分かっています」
マスク氏は、車両の価格や仕様など詳細についてはもちろん言及しませんでしたが、テスラEVコミュニティでは以前から、同社の手頃な価格の車両は25,000ドル台になる可能性が高いとされてきました。スペックに関しては、生産コストを節約するためにメガキャストとストラクチャラル・バッテリーパックで作られた電気自動車として販売されてもおかしくはないでしょう。しかし、この手頃な価格のEVは、エアバッグからアクティブおよびパッシブセーフティシステムまで、同社の強力な安全機能一式を装備していることも間違いないと考えられます。
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