ケンブリッジ社モバイル・テレマティクスの新しい研究によると、テスラを運転する人は、所有している他のブランドの車を運転するときよりも、テスラ車で事故に遭う確率がかなり低いそうです。
車載トラッカー、スマートフォンアプリ、その他のデバイスを通じて数百万台の車のドライバーの行動を監視しているケンブリッジ社は、道路安全保険協会が主催する火曜日のプレゼンテーションで、この研究を報告しました。報告書では、同じドライバーが異なる車両でどのような行動をとったかを対比しています。
このデータによると、100万マイル走行あたりの事故率は、同じ人が所有する別の車を運転した場合と比較して、テスラで運転した場合は91%低くなっています。しかし一方で、ポルシェを運転する人の場合はそうではありませんでした。ポルシェを運転する人が事故に遭う確率は、所有する他のブランドの車を運転する場合よりも35パーセント高いという結果です。
ケンブリッジ・モバイル・テレマティクス副社長のライアン・マクマホン氏は、インタビューで、テスラの事故率の低さについて、さまざまな説明が可能であると語りました。テスラを運転している人は、他の車を運転しているときと比較して、テスラで携帯電話を使用した漫然運転をする可能性が21パーセントも低かったのです。また、制限速度を超えて運転することも9%少なかったということです。
また、電気自動車を充電するために停車する必要があることも要因のひとつかもしれません。事故は長時間の移動で起こりやすくなりますが、テスラのドライバーは、ガソリン車のドライバーが給油のために停車するよりも、より頻繁に、より長い時間停車して充電しなければならないと、マクマホン氏は述べています。
「それは、疲労の蓄積に対して、より安全な運転条件を作り出す可能性があります。長い運転時間はより危険ですが、EVでは、運転手が充電のために停止する必要があり、そこで休憩可能です。」
このデータは、テスラの論争の的になっている自動運転機能の具体的な影響については測定していません。テスラの最高経営責任者イーロン・マスク氏は、過去9年間、テスラの完全な自動運転機能が「来年」利用可能になるといつも約束してきました。
そして、現在使用されているより限定的なバージョンの自動運転技術が、いくつかの事故の原因になっているとされています。
この報告書は、車のデザインと安全機能が事故率に与える影響を切り分けるためのものだとマクマホン氏は言っています。通常、異なる車の事故率を測定する研究では、車の特徴に加えて、車の所有者の人口動態の違いが反映される可能性があります。
米国道路交通安全局(NHTSA:National Highway Traffic Safety Administration)によると、交通事故死が驚くべき速さで増加しているため、ケンブリッジ・モバイルの分析も極めて重要な時期に行われました。NHTSAが先週発表したところによると、昨年の自動車事故による死者数は推定42,915人で、2020年より10.5%も多く、2005年以来最も多い死者数となっています。米国マサチューセッツ州では、昨年403人が自動車事故で死亡し、2020年の327人から増加したと、マサチューセッツ州交通局も発表しています。
全体として、パンデミックが始まって以来、道路上での事故や死亡の割合が増加しているのは、漫然運転の増加によるものかもしれないと、マクマホン氏は述べている。ケンブリッジ・モバイルのデータでは、平均速度と混雑度はほぼパンデミック前のレベルに戻っていますが、漫然運転は35%も増加しています。
「我々は、漫然運転が事故の原因として最も大きな影響を与える変数の一つであると考えています。マクロベースで車の全体的なスピードは、パンデミック中に急増しましたが、パンデミック前の数値に戻ってきました。」
それでも、他の研究者は、米国の交通事故死者数の急増について、別の説明をしています。この傾向は、スマートフォンの使用率が高い他の国には見られません。
ハーバード・ケネディスクール客員研究員のデビッド・ジッパー氏は、「アメリカ人が運転中のスマホの使い方を変えて事故を増やし、他の国の人々はそうならなかったとしたら、奇妙に思えるだろう」と述べています。
道路設計の改善、スピード違反検出のためのカメラ、飲酒運転ルールの厳格な実施などが、欧州で交通事故死を減らすのに役立っています。こうした戦略は、「コロナ対応の締め付けに苛立ち、危険な運転をしたくなる人がいても、その意欲を減退させます」とジッパー氏は主張しています。
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