テスラモデル3、この1ヶ月で3度の値上げ!価格は549万円から

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テスラの値上げの勢いが止まりません。これは日本だけではなく世界中で値上げが実施されているのですが、日本国内の値上げは2022年3月15日ですから、20日も経たないうちに最上位グレードを除く、モデル3 RWDとロングレンジの価格をそれぞれ30万円値上げしました。

  • モデル3 RWD 519万円 → 549万円(+30万円)
  • モデル3 ロングレンジAWD 609万円 → 639万円(+30万円)
  • モデル3 パフォーマンス 749万円(値上げなし)
日本国内でのモデル3の価格推移 最近の価格急上昇がよくわかります

グラフを見ていただくとお分かりのように、モデル3RWDは値下げ前の価格511万円を38万円も上回ってますし、ロングレンジもほぼ値下げ前の価格に迫る勢いです。

実はこの値上げには、「前兆」があり、ドイツでモデル3が昨日7,000ユーロ(約95万円)も値上げを実施したのです。また、以前アメリカでも全てのモデルを値上げしたのが3月17日ですから、ようやく欧州や日本にも値上げの波がやってきたと解釈するほうが自然な感じがします。

コロナ禍による世界的なサプライチェーンの混乱や、半導体不足などテスラだけでなく全ての自動車メーカーがインフレ圧力にさらされてきていました。これに加えて、ロシアのウクライナへの侵攻が突発的な値上げ圧力になっているのでしょう。

電気自動車の材料で最もそのコストの中心を占めるのがリチウムイオンバッテリーです。バッテリー性能を高めるために必要とされているのがニッケルやコバルトといった希少金属ですが、このニッケルの産出で世界第3位なのがロシアです。今回の値上げが、直接関係しているか不明ですが、今後も値上げはあっても値下げにはならないと考える必要があるかと思います。

この状況に加えて、テスラはようやくドイツのギガファクトリー・ベルリンが先月下旬稼働開始し、そして米国のギガファクトリー・テキサスが4月7日にオープニングを迎えますが、これまでは米国カリフォルニア州フリーモント工場と中国上海工場の2つの工場でテスラ車を製造していました。

特にギガ上海は日本を含む「世界の輸出拠点」としての役割を果たし、2021年に100万台弱の製造販売が実現できた原動力と言っても過言ではありません。

そして今、このギガ上海工場が中国で急速に罹患者が拡大しているコロナによって稼働停止に追い込まれているのです。3月のはじめに2日間、そして3月29日から4月1日までの4日間のかどう停止の予定でしたが、現在でも未稼働のままで、再開の目処が立っていないという状況のようです。

つまり、もともとの半導体不足やサプライチェーンの世界的な混乱に加えて、ロシアのウクライナ侵攻、そして中国上海でのコロナ急拡大に伴うロックダウンなど、予想を遥かに超えるトラブルが連続している状況なので、価格の推移については今後も注視していく必要があると思います。

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