テスラは、生産のための技術開発に多額の投資を行っているため、生産技術の進歩で競合他社を大きく凌駕しています。将来的には、超大型鋳造機12,000トンのギガプレスを使って、車体の一体鋳造を行うことも考えていると言われています。
最近、Alex Avoigt/Twitterは、ギガフェストの期間中にギガベルリンを訪れ、数人のテスラのマネージャーとコミュニケーションをとる機会を得て、彼らからギガプレスに関する多くの情報を得ることができました。
また、加えてある業界関係者からは、テスラ社のギガプレスについての追加情報を得ました。彼はそのインサイダーの人物を、本当に信頼できる情報源として紹介しています。下に示したビデオ映像の中で、アレックス氏は自分が持っているすべての情報を共有し、その内容は非常に興味深いものなので、紹介します。
テスラは現在、2種類の6,000トンのギガプレス機を使用して、一体成型のリアエンドと一体成型のフロントエンド部品の2つの大型部品を鋳造し、利用しています。
現時点では、この生産技術は現行モデルYの生産にのみ使用されています。また、フロント部分の鋳造はギガベルリンとギガテキサスでのみおこなわれる予定で、リア部分の鋳造はすでにギガ上海とフリーモント工場で製造されています。ギガテキサスでは、生産開始時に完全に対応できるよう、フロント部の鋳造用のギガ・プレスのテストをすでに開始しています。
また、8,000トンのクランプ力を持つ別のタイプのギガプレスは、テスラの別の車両(サイバートラック)のリアパーツの鋳造に使用される予定です。2020年第4四半期の決算発表会において、CEOのイーロン・マスク氏は、テスラがモデルYと同様のギガプレスを使用する意向であることに言及しましたが、サイバートラックのリアパーツを製造するための鋳造機は8,000トンになるとのことです。アレックス氏からの情報によると、この機械はすでに生産段階に入っているとのことです。
更に、アレックス氏の信頼できる情報源によると、テスラ社とIDRA社(イタリアの大型鋳造機製造メーカー)は、ボディフレーム全体を一体で鋳造するための、1万2,000トンのクランプ力を持つ機械を開発しているということです。
このような機械があれば、ボディの製造はより迅速かつ容易になります。関係者からの情報によると、この機械で生産することにより、自動車の生産にかかる時間を25%短縮でき、また、未稼働期間も10%短縮される見込みとのことです。
2018年、テスラは「車両フレーム用多方向式一体鋳造機とその方法」という特許を出願し、テスラがボディの一体鋳造に使用する予定の新しい鋳造機を示しています。この特許に記載されているように、このような鋳造機は、完全または実質的に完全な車両フレームを鋳造するために必要な鋳造機または実際の鋳造の工数を減らすことができます。
このアプローチは、テスラのクルマの生産をどうしたいかというマスク氏の考えと完全に一致しています。この巨大なギガを使えば、メーカーの工場で車を作る工程が、おもちゃの車を作るように簡単にできると考えられます。
イーロン・マスク
巨大な鋳造機で、文字通り、おもちゃの車を作るのと同じように、実物大の車を作ろうとしているのです。
この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。
製造にかかる時間や稼働率だけでなく、コストダウンも相当できるのでは?と思います。
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