テスラが、米国とカナダでアダプティブヘッドライト対応のアップデート2024.20をリリースし、欧州ではアダプティブヘッドライトの改善を行う一方で、目立たない部分でもいくつかのテストを行っています。すべてのリリースには、リストに挙げられていないその他の小規模な変更が含まれています。また、コードの追加や、まだ有効になっていない機能、開発中の機能がある場合もあります。
シャドウモード
テスラは、変更をシャドウモードで実行する場合があります。これは、ソフトウェアに変更は加えられているものの、バックグラウンドで実行されていることを意味します。これは、機能の実働バージョンを使用しているが、更新版または改善版に置き換える予定の場合に便利です。
良い例が、超音波センサー（USS）を搭載していない車両向けのパーキング・アシストの展開を開始したような時です。数か月間、テスラは「テスラビジョン」（センサーを使わないカメラ映像だけ）システムの更新版をシャドウモードで実行し、その性能を超音波センサーが提供する数値と比較していました。超音波センサーの値を「正しい距離」として使用することで、テスラはビジョンベースの代替システムを常に改善し、最終的にユーザーに展開することができました。
ソフトウェアアップデート2024.20では、テスラはいくつかの変更を「ボンネットの下」で行っています。そのうちのいくつかはデータを収集している可能性があり、他のものはシャドーモードで実行されている可能性があります。
新しい「ボヤージュ」トリッププランナー
テスラのトリッププランナーは、2022年12月に大幅なアップデートを受け、非常に優れたパフォーマンスを発揮しています。待ち時間やステーションの閉鎖時間を含むスーパーチャージャーでの停車時間を計算し、高度、ユーザーの運転スタイル、交通状況などをすべて考慮して正確なトリップデータを算出します。
しかし、テスラがトリッププランナーを更新してからしばらく経ちます。テスラのハッカーであるグリーン氏は、ソフトウェアバージョン2024.20.1を深く掘り下げ、アップデートに隠された「ボヤージュ（Voyage）」という新しいトリッププランナーを発見しました。これはトリッププランナー機能を完全に書き直したバージョンのようです。
現時点ではこれ以上の詳細は不明ですが、8/8のロボタクシー発表と統合されている可能性があります。現在はシャドーモードで実行されており、テスラがデータを収集し、現在の実装と比較している可能性がある状況です。
地図とレッカー（牽引）サービスのアップデート
グリーン氏によると、テスラは地図にもいくつかの更新を加えているようです。グリーン氏は、テスラが以前はポイントオブインタレスト（POI）に使用していたGoogle Places APIではなく、新しいGoogle Places APIを使用していることに気づきました。
このアップデートでは牽引に関する変更もありますが、まだ有効になっていないようです。これにより、より正確な走行可能距離の推定が可能になるかもしれません。これまでは、ユーザーはトレーラー牽引による走行可能距離への影響について、自分で考慮する必要がありました。今後、テスラはトレーラー積載量を考慮して走行可能距離を算出するようになるかもしれません。
カラオケに録音モード
テスラ中国で展開している「カラオケ」にも、新しい録音モードが追加される見込みだとグリーン氏は述べています。同氏は、カラオケセッションを録音できる「レコーディングスタジオ」という新しい機能への言及を見つけました。また、録音に特殊効果を追加する機能も提供される予定です。テスラがこの機能を追加した場合、USBドライブに保存してソーシャルメディアで友人とシェアできるエクスポートオプションが付属しているかもしれません。
テスラが車内カメラも取り入れて、歌っている全員を録画できるようにしてくれると楽しいですが、テスラがカラオケサービスにどのような変更を加える予定なのか、様子を見るしかないかもしれません。
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