日産は、中国BYDによるガソリン車に対する「革命的な戦い」の最新の犠牲者です。BYDが今年行った積極的な値下げを受け、日産は中国にある工場の閉鎖を決定しました。
利益の3割は中国市場
既存の自動車メーカーの大半がそうであるように、中国は日産にとって重要な販売市場です。 日産のグローバル販売台数と純利益のほぼ3分の1は、中国でのものです。
2022年に中国市場での自動車メーカーシェアトップ5から陥落して以来、日産の状況は悪化の一途をたどっています。 日産の昨年の中国での販売台数は16%減となり、その傾向は2024年に入っても続いています。
先月、日産自動車の中国での販売台数は6万4233台で、さらに2.8%減少しました。同社は昨年、販売台数見通しを23%下方修正し、2024年度の販売台数は80万台になると予想しています。日本経済新聞によると、日産は中国での工場を1つ減らすとのことです。
日産は、販売台数を上回る台数を生産している常州の工場の閉鎖を決定しました。
同工場は日産が中国で持つ生産能力の約8%を占めており、年間生産能力は約13万台です。報道によると、同工場は金曜日に操業を停止します。
日産は、中国の東風汽車との合弁事業により、同地域内に8つの工場を有しています。その合計年間生産能力は約160万台で、これは日産の2024年度の販売台数予測の2倍にあたります。
EV価格戦争を受け中国工場を閉鎖
工場の閉鎖は、競争が激化する中国 EV 市場で日産が苦戦を強いられていることが背景にあります。
今や中国最大の自動車メーカーであるBYDは、今年初めに内燃機関自動車に対する「革命的な戦い」を開始しました。その狙いは、より低価格な電気自動車でガソリン車のシェアを奪い続けることです。これまでのところ、その戦略は功を奏しているようです。
BYDは大幅な値下げを行いながら、より低価格なEVモデルを導入しています。最も安価な「シーガルEV」はなんと10,000ドル(69,800人民元)以下で販売されています。
BYDのCEO、王傳福氏は、EVは「ノックアウトラウンド」に入ったと語り、今後2年間がBYDにとって追い上げの重要な時期になると述べています。
より低価格かつ高性能なモデルが市場に投入される中、BYDは、日産などの合弁ブランドが中国市場で40%前後を占めていたシェアが10%まで低下すると見ています。
日産だけが既存の自動車メーカーとして厳しい状況に直面しているわけではありません。日本のライバルであるトヨタ、三菱、ホンダも、販売台数の低迷により中国での事業縮小を進めています。
一方、BYDは中国のEV市場で成長を果たした後、世界的な事業拡大を目指しています。BYDはメキシコで同国最大規模となる工場の建設契約を締結間近です。同社は今年、メキシコで5万台の車両を販売する見込みです。
BYDは、日産やトヨタの本拠地でも事業を拡大しています。日本自動車輸入組合のデータによると、BYDは1月の日本のEV輸入の20%以上を占めています。
航続距離が長く、低価格のモデルが次々と発売される中、BYDの勢いは今後も続くものと予想されます。中国の大手自動車メーカーであるBYDは、ピックアップトラック(新モデルのBYD シャーク PHEV)、中型電気SUV、高級車といった新たなセグメントにも進出しています。
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