「自動車製造業界にとっても素晴らしい」、テスラサイバートラックの48Vシステム

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これは、自動車製造の業界に新たな技術的変化をもたらすかもしれません。

48ボルトへの初めての移行

先日発表から4年ぶりに初めての納車が始まったテスラサイバートラックは、時代遅れでありながら依然として普及している12ボルトシステムに代わる、まったく新しい48ボルトの低電圧システムを搭載しています。

この12ボルトから48ボルトへの補器バッテリー電圧の移行は、テスラが今年3月に開催した投資家向けイベント、2023年インベスター・デイで公表し、約束通り最終製品に適用されました。

軽量化とコスト削減あ可能に

また、サイバートラックのドライブ・ユニットを駆動するメイン・トラクション・バッテリー・システムは、公称電圧が800ボルトを超える高電圧のタイプを採用しています。

補機用バッテリーを高電圧にすることによる主な利点は、同じ電力をより小さい電流で供給できることで、電流損失を直接低減し、より細い電線を使用して軽量化とコスト削減が可能になります。大型車ではすでに24ボルトのシステムが使用されていましたが、自動車では48ボルトはまだ珍しいソリューションと言えます。

テスラは、自社の電気自動車を12ボルトから48ボルトに移行させるだけで終わらせるつもりはありません。テスラは、業界全体に48ボルト・アーキテクチャを普及させる手助けをしたいと考えています。

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補機バッテリー電圧の未来
Credit:Tesla

テスラが48ボルトシステムの仕様を他の自動車メーカーに送り、フォードCEOのジム・ファーリー氏がそれを受け取ったことを認めたのはこのためです。

彼の「(自動車製造)業界にとって素晴らしい!」という反応を考慮すると、フォードは自社の車にも48ボルトシステムを導入する意思があり、潜在的にはいくつかの次世代電気自動車から始めるだろうと推測できます。

テスラのイーロン・マスク氏もこのファーリーCEOに対して、「どういたしまして」と答えています。おそらく、他のメーカーも48ボルトシステムを導入する日が近くなっていくのでしょう。

次の投稿で、ジム・ファーレイCEOは次のように述べています。

「この文書を読み、私たちの次世代チームが同じような道を歩んできたことを実感できてうれしいです。供給ベースも48Vの未来に移行できるよう、協力しましょう。」

これは明らかに、次世代フォードの電気自動車車にも48Vシステムが搭載されることを示しています。

自動車製造の変革は難しい

非常に多くの明らかな利点があるにもかかわらず、自動車業界は時として、既存技術でうまくいっているものをより良いものに変えるのに非常に時間がかかります。

というのも、12ボルトから48ボルトに切り替えるには、車両配線を再設計し、(少なくともほとんどの場合)すべての電気部品(すべてのモーター、ライト、センサー、チップ)を新しくするか、少なくともそれらがより高い電圧で動作できるようにする必要があるからです。

問題は、これには投資が必要であること、部品のサプライヤーがそれほど多くないこと、初期段階では規模の経済性がないことです。また、この変更は、すべてのサービスセンターが新しい低電圧システムに対応する必要があることを意味します。

テスラが48ボルトの低電圧システムという雛形を作ったことで、他の業界は独自のソリューションを開発する気になるかもしれません。

テスラサイバートラックの最初の納車後、自動車製造技術評論家として有名なムンロ・ライブのサンディ・ムンロ氏は、イーロン・マスク氏と48ボルトシステムと、過去にこのような動きを妨げた問題について話す機会を得ました。

テスラは新型電気自動車でも12ボルトの低電圧システムを採用していますが、補器バッテリーを一般的な鉛バッテリーから12ボルトのリチウムイオンバッテリーに切り替えています。この切り替えは2021年2月に発表され、当初はリフレッシュされたテスラ モデルS/モデルX(Plaidから始まる)に搭載され、その後モデル3/モデルY(2021年後半)にも採用されました。

テスラ サイバートラックの補器バッテリーはまだ見ていませんし、オンラインマニュアルもまだ公開されていませんが、テスラサイバートラックの新しい48ボルトバッテリーシステムもリチウムイオンバッテリーであると推測されます。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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