米国カリフォルニア州におけるEV販売台数は堅調な伸びを続けており、2023年第3四半期の市場シェアは過去最高の22.3%に到達しました。とはいえテスラは、前四半期に一時トヨタに抜かれたものの、長年のリーダーであるトヨタに次いで、同州で2番目に販売台数の多いブランドに返り咲きました。
カリフォルニア州での新記録
カリフォルニア州新車ディーラー協会は、四半期ごとに「カリフォルニア州自動車見通し」を発表し、四半期毎の自動車業界の動向を分析しています。
ここ数年の傾向として、カリフォルニア州ではEVの販売シェアが増加し続けています。今年第1四半期は20.5％、第2四半期は21.8％、そして第3四半期は22.3％でした。つまり、今期の伸びは前期よりやや鈍化したものの、それでも同州の新記録となっています。
つまり、カリフォルニア州のBEV普及率は23%前後となり、私たちが予想していた25%以上からは若干低下することになります。しかし、2021年の9％、2022年の17％からは大幅に上昇しています。また、純粋な内燃機関車の市場シェアは同時期に低下し、2022年の71.6%から2023年には64.6%にまで低下しました。
一方、米国全体の2023年第3四半期のEV市場シェアは7.9%で、カリフォルニア州のEV販売台数は米国平均の約3倍となっています（特に、カリフォルニア州が米国平均を引き上げているため、カリフォルニア州を国別データから除外した場合）。
さらにプラグインハイブリッドを考慮すると、2023年第3四半期のカリフォルニア州の新車登録台数の1/4以上が充電可能な電気自動車となっています。従来のハイブリッド車と燃料電池車を加えると、1/3以上の37.3%が「代替燃料車」ということです。
第3四半期もハイブリッド車とEVの販売台数は増加しましたが、プラグインハイブリッド車の販売台数は3％前後で推移しています。
カリフォルニア州の2023年第3四半期のEV新規登録台数は、前四半期の103,061台に対し100,597台と、第2四半期に比べ減少しました。しかし、自動車販売台数全体の減少幅の方が大きく、販売台数に占めるEVの割合は高くなっているという結果です。これは自動車販売の季節性によるもので、昨年の第3四半期と比較すると、自動車販売全体は21.1％増、BEV販売は56.3％増となっています。
トヨタとテスラの争い
ただ、最近カリフォルニア州で繰り広げられている興味深い戦いのひとつは、EV普及の先進州であり、テスラ誕生の地でもあるカリフォルニア州におけるトヨタとテスラの首位争いです。トヨタはこれまで長らくNo.1ブランドの座を守っており、トヨタ・カムリはモデル3（そしてモデルY）がそれを追い落とすまで、長年カリフォルニア州で最も売れている車でした。そのため、モデル3はカリフォルニア州の道路でよく見かけることから、「カリフォルニア・カムリ」というニックネームで呼ばれています。
テスラがトヨタのベストセラー・モデルの座を奪った一方で、トヨタは依然としてトップセラー・ブランドの座を維持しています。しかし、今年の第2四半期には、テスラが初めてトヨタを僅差で上回ったことに気づきました。これは、モデル3とモデルYの驚異的な販売力によるもので、モデル3とモデルYは、州内で最も売れているモデルでした（そして、現在も同様です）。
ただ、今年の第3四半期にはトヨタが返り咲き、再びトップの座を獲得しています。トヨタの販売台数は70,314台（第2四半期は67,482台）、テスラの販売台数は60,061台（第2四半期は69,212台）という結果です。これは、テスラの販売台数が全体的に減少している四半期と同じですが、それでも昨年の第3四半期と比較すると、販売台数は大幅に改善しています。
つまりトヨタは今年累計でテスラに約2万台差をつけており、テスラが2023年を通して最も売れているブランドになる可能性は低いと考えられます。しかし、テスラはホンダに約5万台差をつけて2位につけています。
また、テスラは今年も106,398台と66,698台で、ベストセラー車リストを独占しています。トヨタRAV4とカムリは、それぞれ40,622台と39,293台で、まるで別のレースをしているかのように大きく後退しています。
カリフォルニア州は、新技術のトレンドや採用において全米をリードする傾向があり、EV販売においても常にそうでした。数年前、カリフォルニア州のEV新車販売台数は7％弱でしたが、その他の地域の販売台数は2％ほどでした。現在、全米は7％で、カリフォルニアは22％という状況です。
つまり、数年後に全米がどうなっているかを知りたいのであれば、これは見る価値のあるデータなのです。
この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。
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