ライバルのEVも寒冷地では苦戦しましたが、モデルYは暖かい気温でも航続距離の予測値を下回りました。
全て同条件でテスト
非営利団体コンシューマー・リポートは、バッテリー電気自動車のクロスオーバー4車種の航続可能距離を3種類のの気温条件でテストし、天候がバッテリー電気自自動車の航続可能距離にどの程度影響するかを調査しました。
4つの電動SUV、テスラモデルYロングレンジ、フォードマスタングMach-Eエクステンデッドレンジ、ヒョンデIONIQ 5、フォルクスワーゲンID.4 Pro Sは、同じドライバーによって同じ方法でテストされ、3種類の気候が異なる日に試験運転されました。その3つの条件とは、極寒の日、気温が穏やかな日、そして暖かい日の3種類です。
テスラモデルYはEPA航続距離に届かず
EVの航続距離は寒冷地で最も低下するという事実のように、いくつかの調査結果はそれほど驚きではありませんが、4台の中で際立っていたのは、テスラモデルYが、バッテリーの化学反応に影響を与えるほど外気温が低くなくても、EPA(米国環境保護庁)規定の航続距離である326マイル(約525km)に到達できなかったことです。
コンシューマー・リポートのテストでは、往復142マイル(約228km)の高速道路を一定の時速70マイル(約112km)で巡航するというもので、モデルYの計算上の実走行距離は、寒冷地(平均気温摂氏マイナス8度)では186マイル(約299km:57.1%)まで落ちました。
これに対し、公称航続距離270マイル(434km)のマスタング・マッハEは、寒冷地では188マイル(302km:約69.6%)、ヒョンデのIONIQ 5は、EPAの推定では1回の充電で256マイル(412km)の航続可能距離に対して183マイル(294km:約71.5%)という結果でした。更に、フォルクスワーゲンID.4のEPA評価による航続距離は240マイル(386km)で、この氷点下での実走行結果は170マイル(273km:約70.8%)という結果でした。
暖かい気温でも一部のEVは達成
気温18℃の穏やかな天候では、4つのEVの航続距離は50~70マイル(80~112km)ほど向上しましたが、いずれのEVも公称航続距離を下回りました。
しかし、気温29℃の暖かい天候でのテストでは、少なくとも一部の車両ではEPAの公称航続距離を達成、あるいは上回ることができることが明らかになりました。
マスタング・マッハEとID.4は、試験運転での航続距離がそれぞれ275マイル(442km)と256マイル(412km)に達し、EPA基準を上回りました。一方、モデルYの温暖な天候下での航続距離は274マイル(441 km)で、EPAの推定値である326マイル(524 km)を大きく下回る結果となりました。
車体重量による影響か
コンシューマー・リポートは、テスラのモデルYクロスオーバーが4台の中で最も重く、最も軽いID.4とは約230kg以上、同サイズのバッテリー(ヒョンデの72.6kWh、モデルYの推定81kWh)を搭載するヒョンデIONIQ 5とは約91kgの差があると述べています。
実走行距離の結果を得るため、コンシューマー・リポートは各走行前に一晩で100%まで充電し、アダプティブ・クルーズ・コントロールを時速70マイルに設定し、周囲の交通状況による急ブレーキや急加速を最小限に抑えるために可能な限り車両間隔を広げた状態で同じルートを走行しました。更に回生ブレーキ機能も最も低い設定にし、公平性を保ちました。
車両がテストセンターに戻ると、エンジニアはEVが示した残りの航続距離を記録し、航続距離の残りと実走行距離の比率を適用して、そのトリップの総航続距離を推定しました。この比率は、充電状態(SOC)の各パーセントごとの走行距離とも照合されました。
さらに、内燃機関自動車も燃料タンクが空になるまで運転することはほとんどないため、一般的なユーザー体験を反映させる目的で、バッテリーは意図的に完全に消耗させていない、とコンシューマー・リポートは述べています。
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