フォルクスワーゲンのシェーファーCEO、経営陣に「すべてが危機に頻している」

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100年に1度の革命とも言われる世界的な電気自動車への移行の中で、これまで前例のない投資がドイツの伝統的ブランドに重くのしかかり、フォルクスワーゲンにとって厳しい時代が待ち受けていることがトーマス・シェーファーCEOの熱弁により明らかになりました。

すべてが危機に頻している

フォルクスワーゲンのトーマス・シェーファーCEOは、今週開催された社内マネージャー会議での激しい演説で、「すべてが危機に瀕している」ことを示唆し、厳しい時代への警告を発しています。

シェーファーCEOはこの1時間にわたる会議で、VWが電気自動車のトップメーカーになる一方で、従来の内燃機関モデルで世界市場にサービスを提供し続けようとする中で直面している問題の広さと深刻さを説明しました。

この非常にエネルギッシュなアピールの中で、シェーファーCEOは支出の即時凍結を要求しました。

「私たちは多くの分野でコストを掛けすぎている。」

会議の議事録を知る情報筋によると、シェーファーCEOは、VWにとって今後数週間から数ヶ月は「非常に厳しい」状況になるとの見方を示し、「小さな勝利」を勝ち取るよう全ての管理職に呼びかけたとのことです。

VWのトップは、業務の合理化を図るため、今後3年間で最大100億ユーロ(約1兆6千億円)の支出削減を目指し、新たな一連の「パフォーマンス・プログラム」を導入する予定だと発言しました。

シェーファー氏は、いわゆる「パフォーマンス・プログラム」については、すでに取締役会レベルで協議済みであることも示唆しています。

VWの財政引き締めの要求は、EV技術と生産インフラに多額の投資を行う一方で、ますます厳しくなる排ガス規制と安全規制に対応するために内燃機関自動車の開発を継続する中で出てきたものといえます。

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最大の市場、中国での低迷

また、最大の市場である中国での販売台数が低迷しており、VWは、電気自動車と内燃機関の両セグメントで、中国の競争激化に対抗して競争力を維持するために、最も収益性の高いモデルの多くを値引きせざるを得ない状況にあります。

VWは今後数カ月のうちに、欧州で電気自動車セダンID.7の販売を開始する予定です。また、新世代の内燃機関ティグアンとパサートのモデルも発表する予定となっています。

2022年7月に最高経営責任者(CEO)に昇格する前はVWの最高執行責任者(COO)を務めていたシェーファー氏は、VWの経営陣に対し、よりスリムで俊敏な企業を目指して改革を進めるよう訴えました。

「私たちの構造とプロセスは、まだあまりにも複雑で、遅く、柔軟性に欠けています。」

シェーファーCEOは、VWの経営陣への集会の中で、同社には「VWのチームスピリットがこれまで以上に必要だ」と述べました。

警鐘を鳴らしたのはシェーファーCEOだけではありません。

VWの最高財務責任者(CFO)であるパトリック・アンドレアス・マイヤー氏は、VWの上級管理職が集まる社内会議で、シェーファーの演説を「最後通牒」と表現し「我々の自動車事業は絶不調だ」と述べました。

この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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