テスラが今年カナダで販売するモデルYに関してテスラの中国工場ギガ上海での生産を開始し、初めて中国から北米に自動車を出荷することになったと、計画を直接知る人物とロイター通信が見た生産メモにより明らかになりましたが、更にこの中国からカナダへの輸出にはモデル3も加わるようです。
モデルY RWDの中国からカナダへの輸出
4月下旬、ロイター通信により、テスラがギガファクトリー上海で生産するモデルY RWD(後輪駆動車)をカナダに出荷し始めるということについて、内部生産メモが引用される形で報道されました。
モデルY RWDは、CEOのイーロン・マスク氏によると、「卓越した基準」(Standard of Excellence:要するに航続距離が短過ぎて基準に満たないということ)を満たさないため、いくつかの市場で「メニュー外」の扱いとなっており販売されていません。(訳注:日本では販売されています)
このモデルY RWDの航続距離は米国EPA基準で244マイル(約393km)にとどまるのですが、航続距離が比較的短く、温度感受性が高いにもかかわらず、常時フル充電が可能でバッテリーとしてのライフサイクルが長いリン酸鉄型LFPバッテリーパックを装備していると思われます。
しかし、テスラはカナダだけでなく、メキシコやイスラエルなど他の市場でもこのLFPバッテリー型モデルY RWDを「オンメニュー」とすることを選択しました。
テスラがこの戦略を採用することを示唆する報道は「誤り」であるとマスク氏が昨年述べたにも関わらず、車両は中国からカナダに出荷されているようです。
輸送船に北米仕様のモデル3
モデルYが初めて中国からカナダへ出荷された一方で、輸送船を詳細にトラッキングするシップトラッカーのモルテン・ルンド氏によると、テスラは中国製のモデル3についても北米で提供する準備も行っているようなのです。
ルンド氏は、上海の港で目撃された車両は左ハンドルで、中国とは幅と高さが異なる北米のナンバープレートブラケットを備えている、と述べています。
速報ニュース 上海港にて: 北米向け輸出用モデル3が散見されます。米国ワシントン州タコマ行きの船が港に停泊しています。注意して見ると、 左ハンドル車、ナンバープレートブラケットが北米仕様。
写真の中で運搬車に積まれている車両には、テスラがしばらく前に廃止したクロームのトリムが付いているため、この画像が撮影されたのは最近ではなく昔ではないか、と多くの人が疑問を抱きましたが、ルンド氏は、これは保護テープであり、クロームではないと述べています。
目的は粗利改善か
テスラがモデルYおよびモデル3を上海からカナダに出荷する理由は不明です。特にモデル3はカリフォルニア州フリーモントで、モデルYはフリーモントとオースティンのギガテキサス工場の両方で製造されており、両車をすでに米国で製造しているためです。
しかし、フリーモントとオースティンは米国内の需要に対応するために完全にコミットしている可能性があり、上海は工場の中で「最も低いコスト構造」で運営されているというテスラ社自らの見解から、様々な値下げによって直面した自動車粗利の減少を補うための正当な戦略である可能性があります。
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