テスラ年間200万台へ向けて、最新のラインナップは「大きく販売台数を押上げる可能性」

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テスラがこの春に北米で新たにラインナップに加えたのは、年間生産台数200万台を達成するため「大きく販売台数を押上げることができる」2台です。

人気車種の安価での再投入

テスラは昨夜、モデル3ロングレンジAWDを米国で再投入しました。実はこのモデルは世界の他の市場では普通に継続販売していましたが、北米では大きな人気を博した結果、あまりにも長いキャンセル待ちのため、去年8月以来ラインナップから姿を消していました。

テスラ米国サイトにて47240ドルで再度注文可能になったモデル3ロングレンジAWD
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前回同様、モデル3ロングレンジはデュアルモーターによる全輪駆動(AWD)構成ですが、前回との共通点はそこで終わっています。前回注文できたときの価格は57,990ドルでしたが、その後何度も大幅な値下げが行われ、EVクレジット控除前で現在は47,240ドルからとなっています。

また、推定航続距離にも大きな違いがあります。以前は19″ホイールを装備したロングレンジバリアントのEPA推定航続距離は334マイル(537km)でしたが、現在は310マイル(498km)に低下しています。18″ホイールについても同様の低下があり、以前は358マイル(576km)だった航続距離は、現在は325マイル(523km)となっています。

テスラは、4月にもモデルYスタンダードレンジAWDを新たに投入しており、今年に入ってから2つ目のグレードを発表したことになります。

2つの新しいグレードがさらに販売台数に貢献

証券アナリストでテスラ株に対する長年の強気派であるゲイリー・ブラック氏は、2023年に180万台以上の生産を目指しているテスラが、2つの新しいグレードを展開することで、さらに高い生産率を達成できる、と考えています。特に今回追加されたパワートレインと価格から、この2つの新しいグレードがさらに販売台数に貢献し、テスラが今年中に200万台の生産台数を達成する可能性があります。

「我々は、両方の新しいグレードが多くの販売台数を加算する事ができると信じています。モデル3は、モデル3パフォーマンス(EV税額控除クレジット前)より6千ドルも安い価格のAWDだから、モデルY スタンダードレンジは、ベストセラーのモデル3ロングレンジAWDより低い価格帯だからです。」

テスラのベストセラー・セダンに

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モデル3ロングレンジAWDは、パフォーマンスと同じAWDパワートレインでありながら、航続距離を伸ばすことができるため、多くの購入希望者にとって理想的なオプションとなります。

多くのドライバーは結局のところ、モデル3パフォーマンスのような強烈な加速や非常識な最高速度を望んでいないため、ロングレンジAWDがより理想的なオプションとなります。これは、パフォーマンスよりもロングレンジAWDを選択する購入希望者が多くいたため、キャンセル待ちが非常に長くなり、結果として注文ができなくなったこともでも明らかでしょう。

結局のところ、モデル3ロングレンジでEV税額控除前では6,000ドル安い価格でより多くの航続距離を確保することは、経済的に理想的な状況なのです。

さらに、モデルYスタンダードレンジAWDは、再登場したモデル3ロングレンジAWDよりも低価格でありながら、クロスオーバーSUVのボディスタイルにより、より広い空間を提供しています。

今回のモデル3ロングレンジAWDは、「多くの購入希望者がRWDで4万ドル以上の車を購入せず、モデル3パフォーマンスが53,240ドルという価格なので」ブラック氏の予想では、テスラのベストセラー・セダンになる、と見込まれています。

テスラの2023年目標

テスラは180万台を今年の目標に掲げていますが、CEOのイーロン・マスク氏は、2022年第4四半期および通年の決算説明会で、実際に達成できる台数はもう多いと述べました。

「私たちの社内生産能力は、実際には200万台に近いのですが、180万台と言っていたのは、よくわからないのですが、地球のどこかでいつもとんでもない不可抗力が起こっているようなのです。地震や津波、戦争、パンデミックなど、私たちがコントロールできるものではありません。だから、もし今年が順調で、サプライチェーンの中断や大規模な問題がなければ、今年は200万台の生産ができる可能性があるんだ。」

イーロン・マスクCEOは、需要がすでにその数字「年間200万台」に達するほど高いと確信しており、この1ヶ月で2つの新しいグレードが展開されていることから、テスラが180万台の目標には簡単に到達することができるようです。

モデル3ロングレンジAWDの追加は、テスラが今年200万台を達成するための鍵になるかもしれません。

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