テスラは、特に中国でのリチウム価格の急落から利益を更に増やせる状況にあります。
リチウムほど、電気自動車の代名詞となった元素はないでしょう。電気自動車を実現する最新のバッテリーは、どれもリチウムなしには成り立ちません。それゆえ、電気自動車の価格はリチウムの価格と絡み合っており、リチウムは世界中の大規模な投資のおかげで徐々に安くなってきている状況です。ロイター通信によると、北米や欧州に続き、中国でもリチウム価格が史上最安値を更新しています。
中国のリチウム市場は今日、1トン当たりわずか26万元(38,079ドル)まで下落し、昨年11月の価格の半分以下となりました。ロイター通信は、アナリストが中国のリチウム価格が年末までに30万元まで下落すると予想していたことを指摘し、この下落の背景を説明しています。
いくつかの要因が、中国のリチウムをこの安価な価格に押し下げたと思われます。まず、中国政府が最近、電気自動車に対する優遇措置(補助金)を打ち切ったため、電気自動車の普及がやや遅れていることが挙げられます。第二に、中国産リチウムは、特にリチウムの抽出・精製能力が飛躍的に向上した新世界との競争にこれまで以上に直面している状況です。
南米は地球上で最もリチウムが豊富な大陸であり、特にチリではリチウムの抽出能力が高まっている。チリでは、固体のリチウムに変換しやすい大量の地表水を利用しようと、無数の新しいプロジェクトが行われています。一方、北米や中米では、企業や政府がリチウムへの投資を倍増させており、特に米国が中国の供給に政治的リスクがあるので、切り離そうとしていることが影響しています。
中国と米州の価格変動は欧州にも同様の影響を及ぼしましたが、その影響はより緩やかなものとなっています。しかし、これがテスラの価格設定にどのような影響を与えるのでしょうか?
テスラの自動車生産コストで最も大きな影響があるのは依然としてバッテリーパックであり、その中核要素の1つであるリチウムの価格下落がテスラに大きな利益をもたらすことは間違いありません。さらに、テスラは利益率で他の伝統的自動車メーカをはじめ新興の自動車メーカー含め自動車業界全体をリードしているため、車両価格の設定に関して最も柔軟性と余裕があります。
もしテスラがこのリチウムの値動きで再値下げを実施すれば、年初にテスラが行った値下げで動揺を与えた業界を更にショックに陥れる可能性は十分にあります。しかし、他の自動車メーカーが、すでに採算が取れていないEVの価格について、あとどの程度値下げする余地があるのかは、まだ不明ですが。
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