寒冷地が苦手なEVの中で、テスラ車は冬場の効率が最も良い:レポート

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Credit:Tesla
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テスラは寒冷地において最も効率の良い電気自動車であることが、リカレント社の調査により明らかになりました。

寒さが電気自動車の航続距離に影響を与えるのは、次の2つの理由からです。まず一つ目は寒くなると、バッテリーの化学的性質が若干変化するためです。この変化で航続距離が短くなると、暖かい季節と比較して、冬場の移動プランを変更しなければならない場合まであります。

電気自動車用ヒーター

しかし、電気自動車の航続距離減少の最大の要因は、実は熱の発生にあります。電気自動車は内燃機関よりはるかに効率が良いため、余分な熱をほとんど発生させません。ガソリンエンジンでは副産物として排熱が発生し、この熱を再利用して車内を暖めることができますが、電気自動車では乗員が快適に過ごせるようにするためには、改めて電気によってさらに熱を発生させる必要があるのです。

抵抗加熱方式

電気自動車の熱源発生の仕組みには、電気抵抗加熱方式とヒートポンプ方式の2つの方法があります。抵抗加熱方式とは、家庭で使う電気ストープのような暖房器具のようなものです。電線に電流を流してその抵抗により発熱させ、その熱を車内に送り込みます。

ヒートポンプ方式

ヒートポンプは、より複雑で、抵抗加熱方式とは異なる動作原理です。ヒートポンプ方式はまた、ほとんどの場合、抵抗加熱方式に比べるとより効率的です。外気を利用して冷媒を温め、それを加圧して冷媒の温度を上昇させるという仕組みです。そして、冷媒は車室内に流れ、その中を車の空気が通過することで温まり、車室内に流れ込みます。ヒートポンプは電気ヒーターと比較するとはるかに効率が良いのですが、一方でこのヒートポンプ方式の効率は外気温が低いほど低下する性質があります。

どのテスラにヒートポンプ方式が搭載されているか?

最近のテスラ車は、ヒートポンプの効率的な働きにより、抵抗加熱方式ヒーターの代わりにヒートポンプを採用しています。モデルSとモデルXのモデルチェンジ(リフレッシュ版)車はすべてヒートポンプを採用しており、モデルYもすべて採用しています。ただし、2017年~2020年のモデル3の一部車両は、車内を暖めるために抵抗加熱方式を使用しているため、寒い季節には非常に効率が悪くなります。

ヒーターの種類を調べる

自分のテスラがヒートポンプヒーターか抵抗加熱方式ヒーターかわからない場合は、車のソフトウェアを見るだけで調べることができます。コントロール > ソフトウェアに移動し、追加の車両情報をタップすると、あなたの車のヒータータイプが表示されます。

テスラ独自のヒーターシステムとその効率性から、リカレント社はテスラ車が全電動車の中で最高の航続距離を保持していることを発見しました。そのため、テスラのオーナーは、通勤にそれほど多くの変更を加える必要はないかもしれません。テスラは、最先端のバッテリー技術に加え、シートヒーター、ステアリングヒーター、キャビンなどの局所的な暖房や、先進のヒートポンプ方式を使用しているため、このようなことが可能になるのです。

リカレント社が発表した新しい研究では、アウディ、BMW、ヒョンデ、テスラなど、最も人気のある14ブランドの7,000台の電気自動車からデータを収集しました。各車両のデータは、車載テレメトリーとリアルタイムの使用状況によって収集されました。車両は、氷点下(摂氏マイナス7~0℃)と温暖な摂氏21度の環境で使用されました。温度が摂氏10度以下になると、ヒートポンプの効率的な優位性が失われ始めるという結果でした。

リカレント社の調査結果によると、テスラのロングレンジAWDモデルYおよびモデルX 75Dは15%、75kWhバッテリーを搭載したロングレンジモデル3は17%、モデルS P100Dは19%損失していることが判明しました。32%減のシボレー・ボルト、30%減のフォード・マスタング・マッハEと比較すると、テスラ車は寒冷地での装備が格段に優れているようです。ただし、リカレント社が使用したテスラのどの程度に、ヒートポンプ方式と抵抗加熱方式のヒーターが搭載されていたかどうかの詳細までは不明です。

テスラのヒートポンプ方式と抵抗加熱方式ヒーターの比較

テスラが車の改良を続ける中、バッテリーサプライヤーであるCATLは最近、航続距離430マイル(約692km)を実現するバッテリーを製造したと発表しています。

この記事はこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。

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