欧州の自動車市場全体が先月、前年同月比17%減と縮小が続く中、欧州の乗用プラグイン車市場にも影響が出始めています。先月は8%減で、6月のプラグイン車登録台数は約21万9千台でした。よく見ると、プラグインをマイナスに沈めたのは、プラグインハイブリッド車(昨年比22%減)でした。プラグインハイブリッド車(通称:PHEV)は、5月に4ヶ月連続の販売減を記録したので、欧州ではPHEVがもはやピークを超えたのかもしれません。
一方、BEV(完全バッテリー電気自動車)はわずかですが4%増加しました。これは、年間平均成長率(+32%)には劣りますが、軒並み2桁台の落ち込みが見られる周囲の状況よりはずっと良いものです。BEVがより回復していることは、BEV/PHEVの内訳にも表れており、6月のプラグイン車販売台数のうち、BEVが61%を占めているのに対し、年間平均では58%となっています。
先月の欧州自動車市場全体におけるプラグインカーのシェアは21%(BEVは13%)で、2022年のプラグインカー(PHEV)シェアは20%を維持し、BEVは1ポイント増の12%とシェアを伸ばしました。
先月のハイライトは、テスラモデルYが6月単月と今年累計でも首位に立ったことです。
1位 テスラモデルY
ギガベルリンでのドイツ製ユニットの遅い生産立ち上げの影響により、殆どの納車はギガ上海ファクトリーからです。この家族向けの電動クロスオーバーは6月に16,758台の登録で首位の座に躍り出ました。
同表で2番目に売れているフィアット500eは、同時期でその半分以下の台数となっています。
このミッドサイズ・クロスオーバーの成功の理由は、テスラのスター性、モデルYがモデル3の兄弟車と比較してよりヨーロッパに近い形をしていること以外に、結局のところ、実際には何よりも高床式のステーションワゴン(またはMPV)であるクロスオーバーであることでしょう。
市場供給能力も重要だと思われます。EVでは1年待ちなどの生産制約のある市場において、モデルYを注文してからわずか4ヶ月で手に入れられるというのは、販売台数に大きな影響を及ぼします。6月の大陸別成績では、テスラのクロスオーバーはイギリス(4,194台)が最も好調で、次いでノルウェー(2,533台)、ドイツ(2,144台)、スウェーデン(1,876台)、そしてこれまでモデルYの大きな市場ではなかった意外にもフランス(1,964台)となっています。
2位 フィアット500e
この小さなイタリア車は先月、7,322台を販売し、またもや記録的なパフォーマンスを達成しました。ミラフィオーリ工場の理論上の年間生産台数上限は18万台に設定されており、化石燃料を使用するフィアット500は来年には絶滅危惧種と同じ道をたどると言われているので、内燃機関車時代のヨーロッパで最も売れたシティカーから、新しいEV時代にふさわしい名誉のバッジを付けるように移行するこの小さなイタリアのEVがさらに記録を達成することが期待されます。
ミニ・クーパーは、チープ&シックなシティカーのカテゴリーで、EVのデフォルトの選択肢となることで、それを実現しています。ミニ・クーパーEVはよりプレミアムな提案であり、スマートはMINIと戦うために次世代のシティEVで高級化し、中国ブランドは(少なくとも今のところ)市場の上位セグメントに集中しているため、フィアットEVはこのカテゴリーで勝つための基準であり続けることが予想されます。先月の主な市場は、ドイツ(2,973台)とフランス(1,843台)で、イギリス(700台)とイタリア(781台)も大きく貢献しています。
3位 テスラモデル3
上海工場からの輸入で6月の登録台数は6,408台で3位となりました。ただし、当四半期の一部でコロナによって生産が停止していたため、第3四半期に若干の駆け込み需要が発生することが予想されます。
ただし、モデルYが納車台数(および需要)において優位に立ち始めており、今後、モデル3の金メダル級の活躍はあまり期待できないかもしれませんが、トップ5で安定的に存在感を示すことは推測できます。
6月のテスラのスポーティセダンのパフォーマンスは、イギリス(1,450台)で最高のスコアを記録し、スイス(1,139台)、フランス(1,047台)、ドイツ(わずか764台と低調)などがそれに続きます。しかし、今、ドイツのバイヤーがモデル3よりも、自国で製造されているモデルYを好むのは当然の結果といえるでしょう。
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