テスラは2021年9月から欧州においてGIGA上海製のモデルYの販売と納車をはじめていましたが、それは中国や米国と同じLHD(左ハンドル)タイプのモデルYだけでした。つまり、モデル3が乗用車の中で最も売れている英国では、まだ注文ができない状態でした。
また、テスラはサイバートラックの注文ページに大きな変更を加えたようです。今回は、この2つのニュースをお伝えします。
右ハンドル仕様モデルY 英国で注文可能に
テスラは、英国でモデルYを注文する顧客向けにオンライン・デザイン・スタジオを正式に開設し、2022年初頭にデリバリーを開始する予定と告知しています。
テスラは、2020年3月に米国でモデルYの納車を開始し、中国では2021年1月にこのクロスオーバーの納車を開始しました。
テスラは、米国のフリーモント工場と中国のギガファクトリー上海で、それぞれの市場向けにモデルYを製造していますが、当初はどちらの工場からも欧州市場への輸出は計画していませんでした。
当初は、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏は、現在いまだ建設中のギガファクトリーベルリンで製造する計画の新型バッテリーセル4680や車体構造を兼ねるストラクチャラルバッテリーパックを採用した、新設計のモデルYを欧州市場に投入することに固執していました。
しかし、テスラは今年の初めに、中国から欧州に従来型モデルYを輸出することを決定しました。2021年9月、モデルYはついに欧州に上陸しました。現在、英国ではモデルYのデザインスタジオにアクセスできるようになっており、先週末に開催されたギガベルリンのイベント「ギガフェスト」でのマスク氏のコメントを裏付けるように、ギガファクトリーベルリンでの生産が間近に迫っていることを印象づけています。
イギリスのモデルYデザインスタジオでは、現在、5人乗りのモデルYのインテリアのみを提供しています。7人乗りのバリエーションは後に登場するかもしれませんが、現時点ではオプションではありません。モデルYロングレンジは54,990ポンド(約864万円)から、パフォーマンスは64,990ポンド(約1021万円)からとなっています。
興味深いことに、英国では「エンハンストオートパイロット」(標準のオートパイロット機能強化版)と「FSD」(Full Self-Driving:完全自動運転オプション)も購入可能です。
エンハンストオートパイロットは、3,400ポンド(約53万円)の追加料金で、ナビゲートオートパイロット(ナビに追従するオートパイロット)、自動車線変更、オートパーキング、サモン(クルマに乗らずに動かす)、スマートサモン(クルマを呼び寄せる)を装備します。
FSDは、標準のオートパイロットとエンハンストオートパイロットのすべての機能を備えており、「市街地でのオートステアリング」は「まもなく」と記載されています。
テスラは、ギガファクトリーベルリンで生産される最初の車両がモデルYになることを告知しています。先週開催されたイベント「ギガフェスト」で、テスラは、2020年9月に開催されたテスラのイベント「バッテリーデー」で発表された4680バッテリーセルやストラクチャラルバッテリーパックの導入など、ベルリンで生産されるモデルYのエンジニアリングに関する新たな詳細を発表しました。
テスラは、欧州市場向けのモデルYについて米国市場向けとは異なるエンジニアリングを行い、基本的にまったく新しいクルマにしようとしています。ストラクチャラルバッテリーパックは、モデルYの剛性と強度の向上にも貢献しており、テスラが現在提供している車の中で最も安全性の高い車の一つとなる予定です。
英国のモデルYのデザインスタジオには、テスラが数ヶ月前から欧州市場での展開を示唆していた新色(ディープクリムゾンと新しい青色)が現在表示されていません。これらの新色は工場での生産開始後に提供する可能性があると思われます。
サイバートラック注文画面の奇妙な変更
テスラのオンラインデザインスタジオにあるサイバートラックのコンフィギュレーター(注文画面)が奇妙な変化を遂げています。
昨夕、テスラはサイバートラックの3つのバリエーションを削除し、どのコンフィグレーションを購入するかを選択することなく、車両にデポジットを入れることだけができる、より分かりやすい「Buy Now」ボタンを設置しました。
2019年11月、テスラはBEVのピックアップ「サイバートラック」を発表しました。このイベントの直後、テスラのオーナーや愛好家たちは、この車両のために100ドルのデポジットで注文することができ、たくさんの注文の列の中での自分の位置を確保することができました。
先日までのサイバートラックには、シングルモーター仕様(39,990ドル)、デュアルモーター仕様(49,990ドル)、そして最も頑丈なトライモーター仕様(69,990ドル)の3つのタイプがありました。オンライン注文追跡システムによると、サイバートラックはすでに130万台以上の予約注文を受けており、テスラの受注残は膨大なものとなっています。
このサイバートラックの注文ページを変更し、100ドルのデポジットを必要とする「今すぐ購入」ボタンを1つだけ表示しています。また、この車両のバリエーションについては、もはや削除されています。
テスラは、オンラインコンフィギュレーターを変更する理由について、詳細を発表していません。推測では、以下のようないくつかの理由が考えられます。
- 販売可能な車種を変更している可能性
- 生産開始時期はまだ確定しておらず、再度変更される可能性
- 受注残があまりにも多いため
サイバートラックは、発表以来、何度もデザインの変更を行ってきました。イーロン・マスクCEOは、インタビューの中でジョー・ローガンに、車両のサイズを約3%縮小する必要があるとかつて語っています。デザインは最終的に決定したと述べていますが、おそらくさらにデザインを変更する可能性があります。
テスラは先日、サイバートラックの初期生産時期を2021年後半から2022年後半に変更しました。ギガファクトリーテキサスがサイバートラックの生産拠点となるためですが、テキサス工場はまだ完成していません。いずれにしても、モデルYがこの施設で生産される最初の車両となるので、テキサス工場での生産計画としては、サイバートラックは後回しにされているということです。
さらに、テスラではサイバートラックの注文がすでに圧倒的に滞っていて、どんな形でも予約できるようにしているだけなのかもしれません。製造日が近づくと、予約者に構成の最終決定を求めるということになるのでしょう。
この記事はこのサイトとこのサイトを引用・翻訳・編集して作成しています。
モデルYですが、もうそろそろ日本でも注文可能になるのでは?
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