テスラはまずもって電気自動車ですから、ガソリンスタンドに行く代わりに、日常的に充電することが必須のクルマとなります。おそらくテスラを購入する際に、この点がもっとも不安というかよくわからない部分かとも思います。
また、自宅で充電する場合にメインの方法となるのが、ウォールコネクターです。これはテスラ専用の自宅用高速充電器(といってもさほど高速ではないですが)で、利用には「工事」を伴いますのでそのあたりも詳しく解説いたします。
テスラの充電方法
先にお断りすると、今回のエントリーで「自宅」と表現しているのは、主に所有権のある戸建住宅をイメージしています。先進的なマンションで、EVの用のコンセントがあったり、あるいは自分が使う駐車場にEVコンセントがあるような場合も一部可能にはなりますが、充電のメインが工事を伴う「ウォールコネクター」ですので、ご承知おきください。
テスラ6つの充電方法
ます簡単にテスラのWEBページにもあるように、テスラの充電については、
- 外出先で充電する方法
- 自宅で充電する方法
という2つに大別されます。今回は、このうち「自宅で充電する方法」のメインとなる「ウォールコネクター」について少し詳しめに解説したいと思いますが、外出先での充電方法含めて、概要を簡単に表にまとめています。この表の下3つの方法が、テスラを自宅で充電する方法となります。
ウォールコネクター
自宅で充電する場合のメインの設備となるのがウォールコネクターです。自宅で充電する3つの方法のうち、(EV専用コンセントの増設などは除いて)工事を伴うのがこのウォールコネクターによる充電方法です。
ウォールコネクター 本体の費用
テスラの場合、車両本体価格がいきなりドカンと値下げしたり、細かく値上げしたり、はたまたアクセサリー類が付いたり無くなったり、予告もなしにいきなり変更することが多いので、都度確認が必要(一番早いのはショールームに電話する)ですが、私がテスラモデル3を購入した当時(2021年2月)には、ウォールコネクター本体は無料、工事費は有料という状況でした。ちなみに、2020年までは工事費も10万円までは無料だったようです。
テスラのオンラインショップでは、61,800円で販売しているようですね。
ウォールコネクター 設置工事費
下にあるのが、ウォールコネクター設置工事の見積書です。私の場合、テスラの充電設備に関する情報もあまり調べることなく、スピード優先でテスラの認定電気工事店を紹介してもらいました。
手順としては以下のとおりです。
- テスラの営業担当にウォールコネクターの電気工事会社の紹介を頼む
- 電気工事会社から連絡が入り、まず見積もりのために現地調査が必要と言われる
- 現地調査では分電盤などの状態を確認するため、宅内に入る必要があり、つまり立ち会いが必要となる。(概ね30分ほど)
- 1週間ほどで見積もり到着
- 内容確認して良ければ工事日の調整
- 実際の工事(工事内容にもよりますが半日は必要)
この金額は普通に考えると結構高いと思います。ただ、理由は内容をよく見ていただくとわかるのですが、「ウォールコネクター用電源線」がなんと38m!もあるからです。つまり、私の自宅の場合、分電盤の位置からテスラモデル3を駐車するスペースがほぼ「対角線上」に位置しており、それなりに大きい規模の家なのでこんな値段になっています。加えて、建物が鉄筋コンクリートのため、一つ一つの作業に手間と時間がかかることも影響していると思います。
おそらく通常100〜120平米の木造戸建て住宅では、いくら対角線にあると言っても半分くらいの距離(≒費用)になると思います。
一般に電気工事は電線や端子・部品類の単価は非常に安価なのですが、この見積にもある「電工費」が高いという構造になっています。私の自宅の場合、職人さんが2名(かなり苦戦しながら)でほぼ丸1日かかったので、致し方ないと思います。通常の木造住宅の場合だと、1人の職人さんで長くて半日程度で終わるのだと思います。
もう一つ、見積の上の方に赤字で「24アンペア設定」とありますが、これが冒頭の表にある充電出力に関係します。他の電力会社でも同じだと思いますが「32アンペア設定」や「48アンペア設定」の工事の場合、まず引き込み線の工事を電力会社にしてもらった後、宅内のウォールコネクター工事になるとのことでした。今回は価格があがるというより、納期がかかって納車に間に合わない状況でしたので「24アンペア設定」としました。
実際には、自宅で充電する際にこれまで「充電時間が長すぎる」とか「早く充電できないかな」ということは一度もなかったので、普通の使い方をしている限りは「24アンペア設定」で十分かと思います。
要するに一晩寝れば満充電の状態になっているので、充電能力不足を感じたことがありません。
ウォールコネクター取付工事
ウォールコネクターの設置工事は、分電盤から200Vの配線をして、ウォールコネクターを取り付けるだけなので、技術的に難しいということはありません。木造住宅の場合は、分電盤から床方向に配線をして、床を抜いて床下に電源線を配線するのが一般的のようです。
私の自宅の場合は、鉄筋コンクリート造のため床を抜くのが困難でした。その結果、まず天井方向に配線し、天井内に配線をコロガシて通気口から一旦外部に出た後、配線を立ち下げて床下通気孔から再度屋内床下に戻し、その後床下空間をあっちこっち行きながら対角線上にあるウォールコネクター設置場所まで持っていくというかなりアクロバティックなルートとなりました。(これも工事費が高い原因です)
ウォールコネクターの動作
もちろん日本でウォールコネクターの工事をするためには電気工事士の資格が必要なのですが、この取説やテスラのWEBにはかなり詳細な取り付け方法が解説されています。
また、現時点ではこのウォールコネクターは第3世代と呼ばれるもので、インターネットにWiFiを経由して接続をすることになります。ネットワークに繋がったからといって具体的にどのようなメリットがあるか、いまいちはっきりしませんが、クルマの方のアップデートもあるのでWiFiにつないでいる状態にしています。
テスラのWEBページによるとWiFi接続で、ファームウェアを自動でアップデートできるとあるので、今後クルマとおなじようにOTA(Over The Air)アップデートでなにか新しい機能が追加されるのかもしれませんね。
最後に、このウォールコネクターは実物をみるとわかるのですが、結構質感が高いプロダクトとなっています。
特に、外装に使われている材料の質感とデザインは非常に高い品質だと思います。
加えて、充電しているときにウォールコネクター下部のインジケーターが上から下に向かって流れるようにアニメーションするのですが、特に夜間などこの流れるようなアニメーションが「未来感」を際立たせてくれます。
一般のEVも充電できるウォールコネクター
実は、2021年11月にテスラは欧州で専用の充電ステーションであるスーパーチャージャーの他メーカーEVへの開放プログラムを開始しました。
このプログラムは、テスラ専用の充電網を他社に開放するものなのですが、同時に米国で「J1772第2世代ウォールコネクター」の販売を開始しています。
このウォールコネクターを使うと、日産リーフでもそのまま充電可能です。J1772規格は主に米国や日本での普通充電の規格です。
写真を見ていただいておわかりのように、通常のウォールコネクターとコネクター部分の形状が違っているのがわかると思います。テスラに充電する場合にはこのコネクターの先にテスラ用のJ1772アダプターを差して使うことになります。
充電器としては、こちらのほうが汎用性があるということになります。詳しくは、以下のリンクからご確認ください。
最後までおよみいただきありがとうございました。
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