世界最強の市販車?テスラサイバートラックの衝突試験評価の状況

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Credit:Tesla
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テスラはサイバートラックの自社衝突試験を実施し、米国連邦自動車安全基準(FMVSS)に適合していたため、顧客に納車することができます。しかし、米国運輸保安庁(NHTSA)による正式な安全評価を受けておらず、米国道路安全保険協会(IIHS)もこの車両をテストする予定はありません。

米国運輸保安庁とサイバートラックの関係

米国運輸保安庁(NHTSA)は新車を「認可」するのではなく、あくまでFMVSSに準拠した性能要件を定めています。テスラは社内で衝突試験を行う際に、これらの基準に適合していることを証明します。米国運輸保安庁が直接衝突試験を行う車両もありますが、サイバートラックはそのような車両ではありません。少なくとも現時点では。

コンシューマー・リポートの2020年の報告書によると、「販売される新車の97%は、どちらか、あるいは両方の独立機関による衝突試験を受けている。」とされています。

しかし、サイバートラックの予備安全評価が米国運輸保安庁のデータベースに追加されたため、衝突評価に関しては具体的な評価は含まれていません。評価されているのは、前面衝突警告、車線逸脱警告、衝突即座ブレーキ、ダイナミックブレーキサポートといった安全装備のみで、これらはすべて性能基準を満たしています。

サイバートラックは、2024年に同庁が実施する5つ星安全評価テストの対象車リストには記載されていません。つまりサイバートラックは、米国運輸保安庁が直接テストを行うまで、米国運輸保安庁からの正式な評価は得られないことになります。

米国道路安全保険協会とサイバートラックの関係

米国道路安全保険協会(IIHS)もサイバートラックをテストする予定はないとのことです。米国道路安全保険協会のジョー・ヤング氏は、以下のように指摘しています。

「自動車メーカーは、連邦規制への準拠を確認するため、および内部目的のために独自の衝突テストを実施しています。テスラのサイバートラックが米国道路安全保険協会や米国運輸保安庁のNCAPプログラムによってテストされるかどうかにかかわらず、一定の衝突試験基準を必要とする連邦自動車安全基準を満たす必要があります。」

サイバートラックはすでにこの安全基準を達成しており、米国運輸保安庁と米国道路安全保険協会からの勧告は、多かれ少なかれ、テストを受けるどのような車両に対しても、同じことがいえるということです。テスラは過去にも米国運輸保安庁から5つ星の評価を得ています。

ヤング氏はまた、サイバートラックは将来的に米国道路安全保険協会によるテストを受ける可能性があると述べました。しかし、その決定は「この車両に対する一般消費者の関心の度合い」を評価した後に行われるとのことです。つまるところ十分な人気があれば、米国道路安全保険協会がテストするかもしれません。

さらに、テスラが米国道路安全保険協会に働きかけ、サイバートラックをテストに推薦する可能性もあります。

「試験の指名プロセスでは、各自動車メーカーが私たちに車両の費用を実質的に払い戻し、私たちがするよりも迅速に試験を行うことができます。しかし、どちらのシナリオを取るにしても、試験車両を用意する必要があります。」

米国道路安全保険協会には、自動車メーカーが社内で実施した衝突試験のデータと結果を提出できる検証試験プログラムもあります。資金と時間が限られているため、米国道路安全保険協会が市販されているすべての消費者向け車両を独自にテストすることはできません。このプログラムは、正確性を確保するために定期的に監査を受けています。

「しかし、サイバートラックは現在、検証テストプログラムに参加することができません。新モデルであるサイバートラックは、運転席側スモールオーバーラップテストではこのプログラムの許容レベルになりませんし、更新された中程度のオーバーラップ前面衝突テストプログラムでは検証データを受け付けていません。サイバートラックは、私たちの他のテストの1つまたは複数で検証評価の対象となる可能性はありますが、それは私たちの衝突安全性チームの判断によります。」
この記事はこの投稿を引用・翻訳・一部補足・編集して作成しています。

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