テスラが「世界初」のデータセンターを新設すると公表しました。テスラはその実現のためのスタッフを新たに採用し、既存のデータセンターをいくつか買収する予定です。
求人情報から公に
データセンター事業は現在、市場規模が2500億ドルを超える巨大ビジネスとなっています。アマゾン・ウェブ・サービス（AWS）、マイクロソフト・アジュール（Azure）、グーグル・クラウド・プラットフォーム（GCP）、メタ・プラットフォームズ（フェイスブック）など、他の製品やサービスで消費者に知られている世界最大のテック企業のほとんどが参入しています。
そして今、テスラは新たにデータセンター事業に参入しようとしています。
テスラは、先週「データセンターのシニア・エンジニアリング・プログラム・マネージャー（Sr. Engineering Program Manager, Data Center）」の新しい求人情報を公開しました。
テスラは求人広告の中で、「世界初のデータセンター」を構築すると述べています。
「この職務は、テスラ初のデータセンターのエンドツーエンドの設計とエンジニアリングをリードし、工場エンジニアリングチームの主要メンバーとなります。このエンジニアリング・プログラム・マネージャーは、複雑で曖昧な要件をスコープとインプットにまとめ、エンジニアリングチームと建設チームが設計と建設に使用します。エンジニアリング・プログラム・マネージャーは、レイアウト設計、インフラシステム、配電の選択について技術的な深堀りを行い、データセンター開発がテスラの基本原則に準拠していることを確認します。エンジニアリング・プログラム・マネージャーは、前向きなチーム環境を維持しながら、高いリスクの下で目標を達成するために、クロスファンクショナルチーム間で信頼とコンセンサスを構築する必要があります。また、プログラムの目的や依存関係を理解し、複雑なトピックや問題に深く入り込み、経験豊富で技術力のある幅広いスタッフに影響を与えることが求められます。」
ツイッター買収がきっかけ
テスラは、これらのデータセンターがどのように「世界初」になるのか具体的には説明していません。しかし興味深いことに、テスラがツイッターからデータセンターを譲り受けたことで、この新たな取り組みが始まりました。イーロン・マスク氏がツイッターを買収したとき、同社はデータセンターの請求書を含む多くの請求書の支払いを停止しました。
昨年末、ツイッターはサクラメントのデータセンターの使用を停止しました。ツイッターのデータセンターに関する問題について議論した際、マスク氏はサクラメントがツイッターにとって「データセンターを置くには最悪の場所かもしれない」と発言し、特に暑さについて不満を述べています。
数ヶ月前、情報系ニュースサイト「ザ・インフォメーション」は、テスラがサクラメントでソーシャルメディア企業が使用していた、NTTデータからリースされた古いツイッターのデータセンターの1つを引き継いだと報じました。
このレポートでは、テスラがプライム・データ・センターと、ツイッター社がサクラメントで使用していた別のデータセンターの使用について交渉中であることにも触れています。
テスラは、完全自動運転実現の原動力となるニューラルネットワークを改善するため、数百万台の車両にカメラを搭載しており、データ処理の量と速度の必要性が急速に高まっています。
また、コネクティビティに関しては、月額10ドルの「プレミアム・コネクティビティ」サブスクリプション・サービスを通じて車両オーナーに販売しようとする動きが加速しています。
エネルギー面では、テスラは仮想発電所VPPや、電力自動入札「オートビッダー」、「パワーハブ」のような分散型エネルギー資産へのサービスを運営するために多くのデータを扱っています。
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