2023年7月の新車販売台数が過去最大となり、SUVのシェアも過去最大となったオーストラリア。しかし、オーストラリアの自動車市場の将来に大きな影響を与えかねないトレンドが現れています。
日本車のシェアは約4%低下
FCAI(オーストラリア連邦自動車産業会議所)のデータによると、2023年7月オーストラリアの新車販売台数は18万3,000台となり、その内容を見てみると依然として日本メーカーが圧倒的に多く、市場をリードしており、トップ10には5台(すべてトヨタ車)がランクインしています。
しかし、日本車の販売台数は前年比7.5%減で、市場シェアは31.8%から27%に低下しました。その結果、日本メーカーブランドのシェアも低迷しており、トヨタは22.6%から16.5%に、マツダと三菱も低下しています。
しかし、中国は現在、オーストラリア市場において今や明確に第3位の自動車メーカーであり、2023年の販売台数は昨年からほぼ倍増の11万1,705台となり、韓国メーカー勢を抜きさりました。その市場シェアは9%から16.4%へと急上昇しています。
BEVのシェアは昨年比約3倍
販売ランキングとしては、テスラ(モデルY/3合計で累計29,511台)、BYD Atto 3(7,201台)、MG ZSの電気自動車版(2,000台以上)、ポールスター2(1,453台)が牽引している状況です。
テスラは米国を拠点としていますが、オーストラリア市場向けのモデル3およびモデルYは現在中国のギガ上海で製造された車両です。ポールスターも吉利(Geely)傘下の工場で中国生産のEVとなっています。
これらのEVは、2023年のオーストラリア市場における中国の自動車生産台数の伸びの半分以上を占めており、オーストラリアで初めて4万ドル以下で販売されるEV、BYDドルフィン、MG4、GWMオラが本格的に展開され、テスラのモデルYおよびモデル3の最近の価格引き下げが実施されると、さらにEV市場における競争が加速する可能性があります。
すでに2023年には、オーストラリアにおけるフルバッテリー電気自動車(BEV)のシェアは3倍近い7.4%に増加する一方、マイルドハイブリッド車(日本のメーカーが賭けている技術)のシェアは7.7%から7.1%に減少しています。
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