最先端技術とポジショニングの良さが特徴ですが、それで充分なのでしょうか？
ご存知のように、テスラは今や世界の電気自動車産業の主要なプレーヤーとなっています。昨年の納車台数は130万台を超え、フィアットを抜き、中国の長安に次ぐ世界第17位のベストセラーカーブランドとなりました。台数は2021年から40％増加し、世界のトップ25では152％増加したBYDを上回る2位の成績だったことになります。
テスラ車が世界中に広がるにつれて、テスラはますます多くのライバルを持つことになります。同社は、1世紀にわたって自動車を生産してきた伝統的なブランドと比較すると、比較的新しいブランドです。しかし、テスラの地位が向上するにつれ、この米国メーカーのクルマと他のブランドのクルマを比較することは避けられなくなりました。メインストリーム市場に属するものもあれば、プレミアム市場に属するものもあるのですがしかし、テスラは真のプレミアムカーなのでしょうか？この定義に当てはまるものと、逆にそれとは異なる特徴を一緒に見ていきましょう。
プレミアムブランドである理由
テスラをプレミアムセグメントに位置づける主な理由は、価格だけでなく、同社が生産する車を世間に伝える方法や重視する機能などを含めたポジショニングにあります。アーリーアダプターであるイーロン・マスク氏の会社は、電気自動車の技術や効率の面で、他と比べて革新的で前衛的な自動車メーカーとして認識されているという利点があります。
このような位置づけと大衆の間で享受しているイメージにより、テスラはメルセデスやBMWといった他のプレミアムカーブランドと同レベルの価格を設定することができているのです。内燃機関自動車市場におけるモデル3の主なライバルは、トヨタ・カムリではなくメルセデスCクラスですが、テスラはガジェット感やインテリアのディテールの点でかなり特徴的です。
多くの消費者にとって革新的で先端的な選択肢であるテスラは、プレミアムとメインストリームという業界の両側面を持っているのです。これらのクルマが他の多くのEVよりも真に新しく、優れたものであるという事実は、テスラのラインナップをプレミアムカーに含める十分な理由となるのです。
プレミアムブランドでない理由
一方、プレミアムには主観的な定義があります。プレミアムカーといえば、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツというドイツの3大ブランドが一般的ですが、他にもこのカテゴリーに入るブランドがあることは確かです。このドイツのトリオは、より良い仕上げ、より高度な機能、そして単にブランド価値が高いことから、一般的に車を高く売ることができます。彼らの成功は、他の多くの自動車メーカーに刺激を与え、レクサス、アキュラ、インフィニティ、ジェネシスなどの歴史の浅いプレミアムブランドがこの儲かる市場に参入しました。
一方でテスラのコックピットはエレガントとは言い難いものです。興味深いドライビングソリューションやソフトウェアソリューションを多数搭載していることもありますが、インテリアは通常のプレミアムカーのようなエレガントさはありません。ダッシュボードはシンプルなだけでなく（シンプルもプレミアムになり得る）、時には品質が悪いことまであります。シートでさえもプレミアムブランドから一歩後退しているという意見もあります。
もちろん、これは主観的な問題で、クルマの質は、ドライバーによって異なるさまざまな要素で決まります。重要なのは、クルマを運転することの幸せや満足感なのは言うまでもありません。
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